朴槿恵政権は民主勢力への大弾圧を即時中止しろ

2014年2月4日
新社会党中央本部


 韓国では1980 年代まで続いた軍事政権が倒され、韓国は民衆自らの力で民主化を勝ち取った。
 しかし、その韓国社会に再び暴力と圧政の時代が到来しはじめた。李明博政権を受け継いだ朴槿恵政権は、国家情報院の大統領選挙への不正介入究明を求める勢力に対し、昨年から今年にかけて民主政党や労働組合に対する大弾圧をかけている。
 朴槿恵政権は統合進歩党の李石基国会議員及び7名の党員を9月に逮捕・拘留し、その容疑は「内乱陰謀」と扇動の罪とした。だが、その容疑は「捏造」による証拠のでっち上げであることが、密告者の裁判所での証言でも明らかになり、証拠捏造ケ所は数百カ所に及ぶ。この事件は明らかに朴槿恵政府と国家情報院とが結託したものである。にもかかわらず検察は2 月3 日に李石基国会議員に対し懲役20 年、5人に懲役15 年、1人に懲役10 年の求刑を下した。
 また朴槿恵政権は2013 年11 月に李石基国会議員が所属する統合進歩党の解散請求を裁判所に申し立てた。韓国の労働者、農民をはじめとする民衆を代表する統合進歩党の解散請求は民主主義への重大な挑戦である。こうした大弾圧に対し統合進歩党は女性を含む国会議員全員が頭髪を剃り、地方議員も加わり国会議事堂前で座り込みの抗議行動とアピール活動を続けている。
 また、労働者への大弾圧も続けている。鉄道民営化に反対する鉄道労組の闘いに介入し、労組事務所への強襲、労組指導部11 名を逮捕するなどの暴挙をはたらいている。これだけでなく労働組合活動全般に対する敵視、弾圧を常態化している。労組活動を事実上禁止する「損害賠償」請求や解雇者の労組からの排除など、民主社会では到底受け入れられない暴挙を続けている。
 こうした攻撃に対し、民主労総は2月25 日の「国民ゼネスト」を呼びかけ闘
いを続けている。
 私たち新社会党は、統合進歩党の前身である民主労働党時代から10 年来の交流を続け、東アジアの平和という共通の目的のため努力をしてきた。
 このような立場から、韓国国内のこうした事態に対し大きな危惧を感じるも
のである。
 そこで、私たちは改めて朴槿恵政権に対し次のことを要求する。
1、「捏造」による「内乱陰謀罪」容疑の李石基国会議員及び7名の党員の
拘束を直ちに中止し釈放すること。
2、統合進歩党への解散請求を直ちに取り下げ、統合進歩党への弾圧をやめること。
3、民主労総及び労働組合、労働者への敵対・弾圧政策を中止し、労組活動
を保障すること。

 以上、新社会党自治体議員関係者連名で朴槿恵政権へ抗議及び弾圧の即
時中止を要求する。



                                 2014年2月4日                                  新社会党中央本部