週刊『新社会』2020年4月14日(火)第1157号1面で
カジノ住民投票を請求署名運動4月24日開始とありますが、
カジノの是非を決める横浜市民の会は、4月8日に記者会見で新型コロナウイルス感染の拡大で、「いのち第一」との立場から開始日を延長しました。
以下のアピールが発表されています。
2020年4月13日
カジノの是非を決める横浜市民の会
共同代表 藤田 みちる
小林 節
横浜市におけるカジノを含む統合型リゾート施設(TR)誘致についての
住民投票実地を求める条例制定直接請求書名の収集開始延期について
カジノの是非を決める横浜市民の会は、4月24日から住民投票実施を求める条例制定直接請求に必要な署名収集を開始することとし、所定の手続きを進めることを3月24日に公表いたしました。
しかしながら、その後の新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの想定を超え、4月7日には神奈川県を含む大都市圏を対象に「緊急事態宣言」発令に至りました。今後、相当期間にわたり、感染拡大を抑止し生命の危険を回避するための対策や深刻化する暮らしと営業を支える対策に国や地方自治体が役割を発揮することはもとより、私たち市民ひとりひとりも感染拡大防止に意識的な取り組みが求められる事態となっています。
住民投票実施を求める条例制定直接請求の署名収集は、法令にもとづき、請求代表者及び受任者が有権者ひとりひとりから対面で署名を収集する取り組みであり、かかる事態のもとで「市民の会」運営委員会において真剣な議論を重ねた結果、4月24日の署名収集開始については、残念ながら延期せざるを得ないとの判断に至りました。
市民の意思を問うことなくカジノを含むIR誘致を進めることは、民主主義と住民自治を逸脱する行為であるとの私たちの考えは変わるものではありません。従って、横浜市が明らかにしている日程や市会開催日程なども考慮すれば、新型コロナウイルス感染拡大の終息を見極めつつ、9月を目途に住民投票実施を求める条例制定直接請求の署名収集を開始したいと考えています。
これまで4月24日署名収集開始に向けて、準備を進めていただいた賛同団体や各区の会並びに受任者登録をいただいた市民の皆さんには、運営委員会の判断にご理解をいただくとともに、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策に万全を期しながら署名収集開始に向けた可能な準備を継続していただきたいと考えています。
去る、3月24日にも「市民の会」として、市内6区の市民説明会が延期されているもとでの「方向性(素案)」に対する市民意見募集(パブリックコメント)の実施を批判し、IR推進事業の一時停止を申し入れたところですが、今、横浜市が優先すべきは、新型コロナウイルスの感染封じ込めと医療や公衆衛生体制の強化、要介護者・高齢者の健康対策、児童・生徒の学習教育の対策、保育や学童保育への支援、深刻な経済的影響を受けている事業者や市民の暮らしを支える対策など多岐にわたる対策に全力を傾注し、そのために必要な予算や職員を振り向け、市民の安心を確保することです。
IRについては国の「基本方針」の決定が大幅に遅延し、大阪市も万博前開業を断念して、事業者決定の手続きなどの延期を発表しました。私たちは、今日の事態のもとで、横浜市が粛々とIR誘致の事務を進めることに市民の理解は断じて得られないものであることを強く主張し、市長に対しIR推進事業の一時停止を重ねて求めるものです。
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