朝鮮民主主義人民共和国の核実験について

2013年2月13日
新社会党中央執行委員会


1、2013年2月12日、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮と略す)は自国北東部で地下核実験を行い、核爆弾の小型・軽量化に成功したと伝えられる。この核実験は06年と09年に続く3回目のものである。
2、新社会党は核実験はもとより、核兵器の製造、保有については、いかなる国においても反対との立場は結党以来一貫しており、今回の北朝鮮の核実験に対しても遺憾の意を表明する。
3、あわせてこの問題を緊張激化につなげるのではなく、緊張緩和や平和共存につなげる努力こそが求められていることを指摘する。

 平和共存のための第1の課題は朝鮮戦争がいまだに停戦協定であり、朝鮮半島から外国軍の撤退がなされていないことを解消することである。朝米双方が平和協定締結に向けて速やかに対話を再開し、相互信頼と緊張緩和の流れをつくりだすべきである。
 第2の課題は核開発と保有を巡る二重基準の解消である。核保有国にとって核兵器廃絶へのプログラムを世界に向かって明らかにすること、及び核先制不使用を世界に宣言することは義務である。
 第3の課題は平和共存に道を開く6者協議を再開することである。その際の問題のひとつは日本政府の態度である。北朝鮮問題をテコにひたすら緊張をあおり、軍拡と平和憲法否定に邁進する態度は根本的に改めなくてはならない。この際日朝ピョンヤン宣言の精神に立ち戻り、日朝国交正常化への努力を通じて対話の道を開く必要がある。

 日本政府は問題の解決を、朝鮮高校の無償化の適用外処置や、渡航禁止などの制裁圧力の強化や、武力による対応にたよることなく、憲法前文や9条に示された精神に立ち戻り、近隣諸国との緊張を醸成することのない平和外交に戻るべきと指摘する。

                                                  以上