都知事選をたたかい終えて


2016年08月01日
新社会党中央執行委員会
新社会党東京都本部


 

 舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選は7月31日投開票された。
 新社会党をはじめ国政4党(民進・共産・社民・生活)や、生活者ネット・緑の党の7党が「野党共闘」で推薦した鳥越俊太郎候補は134万6103票を獲得したが、残念ながら当選することはできなかった。
 参院選では32の一人区で野党共闘が実現し、そのうち11選挙区で勝利し、善戦はしたが、自公をはじめとした改憲勢力が3分の2を超える結果を許してしまった。改憲勢力が衆参両院で3分の2以上を占めるのは戦後初めてのことである。安倍政権は、ついに改憲案を国会発議にかけるために必要な政治的条件を手に入れた。
 ジャーナリストの鳥越氏は参院選の結果を見て、憲法改悪が政治日程に上り、生活と平和の危機が進行する日本の政治に深い憂慮を覚え急きょ立候補を決意した。
 鳥越候補は「現場主義を貫く」とし、スローガンに「住んでよし」「働いてよし」「学んでよし」「環境によし」を掲げた。そして、選挙期間中に保育や介護の現場を視察し、中盤からは「待機児童ゼロ」「待機高齢者ゼロ」「原発ゼロ」の「三つのゼロ」と「東京非核都市宣言」を掲げ、都民に共感を広げた。
 今回の東京都知事選は、東京都民の暮らしだけでなく、日本の政治の行方にも大きな影響を及ぼす歴史的選挙であった。たしかに、参院選では私たちは東京をはじめ複数区といわれる大都市部で護憲派野党と市民との選挙協力に失敗した。
 この大都市部での与党の勝利が、全体の護憲勢力の劣勢の原因にもなっていたことを顧みれば、首都東京で7野党と市民が広範に力を合わせてたたかう選挙ができたことの全国的意義は大きく、必ずや今後のたたかいに生きるであろう。だからこそ権力側は恐れ、卑劣な「鳥越攻撃」で都民の分断に奔走してきた。
 私たち新社会党は、地元東京都本部はもちろんのこと、近隣県本部の仲間の応援を受け、連日駅頭街宣や政策チラシ配布に取り組んだ。また、全国の仲間には東京在住者への投票依頼活動を担っていただいた。一生懸命にたたかった選挙戦であったと自負する。
 今後は新知事の都政運営や政治動向を厳しく監視し、その問題点について運動化していく決意である。
 ここにたたかう機会をつくっていただいた鳥越氏にあらためて感謝を申し上げる。また、共にたたかった皆さんに敬意を表するとともに、さらなる共闘の強化拡大を願ってどこまでも連帯することを誓い、そのために新社会党として全力を尽くす決意を表明する。                    

 以上