任期満了に伴う茨城県議選(定数63)は12月5日告示され、総選挙と同じ14日の投票で行われる。
政治団体の「東海第2原発の再稼働を止める会」(代表=市川紀行前美浦村長)は公認4、推薦1の5名(現職1、新人4)を擁立し、原発再稼働ストップ≠最大の争点に押し上げて闘う。定数は前回から2減、36選挙区に90人ほどの立候補が見込まれている。
県議選では、県の選挙管理委員会に登録し、所属候補者を3人以上擁する政党や政治団体は、告示日に確認団体の申請をすれば、演説会の開催や街頭宣伝車の使用、ビラの配布(2種類)などができる。「止める会」は7月に政治団体として県選管に届け出ている。原発を争点に確認団体として県議選を闘うのは、全国でも初めてのケースとなる。
「止める会」は、福島第一原発事故を引き起こした地震・津波で東海第2原発が過酷事故寸前の状態に陥ったことから、廃炉を求める30万県民署名や県内44市町村のうち24の自治体で再稼働反対決議を上げるなど、県民運動のうねりをつくってきた。
「止める会」はカンパを募っている。
送り先は郵便振替番号00170‐1‐695777
加入者名=東海第2原発を止める会
5候補の闘いと選挙区の情勢
取手市(定数3)公認・現職の細谷典男さん(63歳)は自民2、共産1を相手にする激戦区だが、現職の持ち味・強みを生かして精力的に運動を展開している
東海第2原発の再稼働断念を求める請願について常任委員会の中でただ一人賛成の立場から採択を求めるなど、原発の争点化を嫌う大半の県議を鋭く批判、力強く闘っている。
公認・新人の野口修さん(59歳)は、これまで自民独占の無風区に脱原発の嵐を巻き起こす。つくば市議を3期務め、現在、障害者の自立支援に取り組んでいる野口さんは、経験を活かして駅頭での朝立ちやチラシで、対抗馬が原発の容認を表明しているのに対して、「東海第2原発再稼働を止めるのは県民の総意」と力強く訴えて戦いを進めている。
公認・新人の小張佐恵子さん(62歳)が出馬しなければ自民、民主、公明の無投票区だった。突然の総選挙で民主は現職が衆院選出馬、新人に交代する。小張さんは出身地の旧新治村での個々面接を基礎に、5万8千戸全域にチラシ12万枚を配布、駅頭での朝立ち、宣伝カーの毎日運行、街宣と土曜日の脱原発カフェの開催と全力で選挙戦を進める。
公認・新人の荻三枝子さん(61歳)は、村上達也前東海村村長や村会議員数名で後援会を発足させ「東海第2原発を次世代に残したくない」をキャッチフレーズに戦いを進めている。女性が主力の選対は宣伝カー、チラシの全戸配布、個々面接等も積極的に進め、あきらめない、めげない、「粘り強く」をモットーに奮闘している。
推薦・新人の玉造順一さん(42歳、社民党公認)は、個々面接、チラシ配布を中心に進めている。福島第一原発事故後、玉造さんは水戸市議として「原電いばらき抗議アクション」を組織、金曜行動は110回を超えた。そのメンバーが中心になって立ち上げた「玉ちゃん勝手連」が後援会と連携して元気に行動を展開している。
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那珂郡 東海村(定数1) |
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取手市(定数3) |
荻 三枝子さん |
細谷 典男さん |
■おぎ みえこ |
■ほそや のりお |
■61歳・公認・新人 |
■63歳・公認・現職 |
■団体役員 |
■茨城県会議員 |
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土浦市(定数3) |
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つくばみらい市(定数1) |
小張 佐恵子さん |
野口 修さん |
■おばり さえこ |
■のぐち おさむ |
■62歳・公認・新人 |
■59歳・公認・新人 |
■自営業 |
■元つくば市議 |
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水戸市(定数6) |
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玉造 順一さん |
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■たまつくり じゅんいち |
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■42歳・推薦・新人 |
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■水戸市議 |
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