 |
| 総会は共同代表の他、運営委員に浅田保雄（文京区議）、市来とも子（杉並区議）、嶋﨑英治（三鷹市議）、杉森弘之（牛久市議）、武笠紀子（元松戸市議）、門間淑子（羽村市議）、矢野秀喜（市民）、山城保男（横須賀市議）、事務局長に柳田真（たんぽぽ舎）の各氏他を選出した＝５月13日、東京都内 |
昨年５月に結成された｢反原発自治体議員・市民連盟｣(共同代表＝相沢一正東海村議、佐野けい子静岡市議、福士よし子東京都議、布施哲也前清瀬市議)の第２回総会が５月13日、東京都内で開かれた。会は、この１年間を｢あってよかった議員・市民連盟｣と振り返り、全原発が停止中の現在を受けて、今後は再稼働中止を不動のものとし、さらに廃炉へ追い込むために奮闘することを決議した。また、記念講演に元スイス大使の村田光平さんを迎え、各地の反原発運動が報告され、交流した。
会場には｢原発ＮＯ／再稼働ＮＯ／値上げＮＯ｣というスローガンが掲げられ、共同代表の福士さんが｢全原発の停止･廃炉へ皆さんのお力をいただきたい｣と簡潔に挨拶した。脱原発を訴え経産省前にテントを張ってこの日で２４６日となる｢テントひろば｣共同代表の渕上太郎さんが、｢原発停止を１日、１日と増やして廃炉へ｣と連帯した。
総会議長に横須賀市議の山城保男さんと牛久市議の杉森弘之さんを選出。メッセージの紹介のあと、布施さんと会事務局長の柳田真さんが議案を提案。会計報告のあと活動領域の拡大に対応するために会費値上げの規約改正も提案された。
１年間の活動を振り返るとニュースの発行、東電前アクション、チェルノブイリ視察、政府をはじめ再稼働に動く福井、愛媛、佐賀の各県知事や伊方、おおい、玄海町長など自治体への要請、大飯、伊方、浜岡連帯ツアー、連続講座など、まさにフル活動。そして迎えた正念場。これから夏にかけて、国会事故調査委員会の報告、原子力政策大綱の策定、東電電気料金の値上げ、原子力規制庁の発足、エネルギー基本計画の策定など、再稼働へ布石を打つ予定が目白押しだ。
そこで、会として①再稼働阻止へ自治体への働きかけと申し入れ、ハガキ行動、伊方、大飯連帯ツアー、②東電電気料金値上げに反対して学習会、東電本店・支店や消費者庁への働きかけ、電力会社による送配電独占と託送料金規制打破へ国への働きかけ、③ ｢脱原発をめざす首長会議｣と連携して自治体・議会での活動領域の拡大、福島県の子どもの命を守るネットワークと連帯して夏冬休みの一時的避難の受け入れ、などに取り組むことを確認した。
―記念講演
核廃絶は日本の歴史的使命
元スイス大使 村田光平さん
私は、原発問題では専門家より正しかったと断言できます。３月の参議院予算委員会の公聴会で、惨禍をもたらす技術はお払い箱にすべきだと指摘しました。
とくに、福島第一原発４号機の使用済み核燃料プールの状態は世界を脅かす、究極の破局の原因となる問題です。余震によって崩壊し、水漏れして爆発すると、５時間後に東京は住めなくなります。在日の米国人は２日で日本から避難する態勢をとるなど神経質になっています。
私は前崎一郎駐米大使に手紙を書き、藤村修官房長官に会ってこの問題で国際協力すべきだと話しました。そうして野田首相とオバマ大統領の会談で、独立の調査委員会をつくり、世界の英知を集めることで一致しました。
核と原発の恐ろしさを知った日本は、軍民を問わず核廃絶を訴える歴史的使命があります。ところが、原子力村の体質は旧態依然としており、ばれているのに隠し、世論操作をしています。ないのが謝罪で、実に健康に悪い。彼らには倫理観、正義感、責任感がありません。
私は｢競争と対立志向｣の父性文化から｢連帯と協調志向｣の母性文化への移行を訴えています。そのためには日本の天地の摂理として、国倫理サミットの開催と地球倫理国際日の創設を世界に呼びかけ、シンガポールのマハティール元首相からも賛同をいただいています。
残存する｢原子力独裁｣とも言うべき原子力村は、原発輸出や原発寿命の立法化、計画停電など巻き返しに出ていますが、永遠に人を騙すことはできません。人びとは｢フクシマ｣をへて知識を得、反原発になっています。そのことを原子力村は理解していません。このたたかいは、最後にみなさんが勝つたたかいです。
|
