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2013.3.19
原発震災2年
安倍政権に負けない 


 東日本大震災・原発震災から丸2年たった。死者1万5881人、行方不明2668人、震災関連死2601人(うち原発関連789人)、避難者31万5196人(うち原発関連約16万人)。しかし、震災は無かったことにして「復興の加速」に傾斜する政府と行政。安倍政権に代わって、被災者の生活再建より産業の復興優先の姿勢が露骨になった。何より、収束の見通しが全く立っていない原発事故にもかかわらず、再稼働を入念に目論む政府は年間の積算線量を1から20ミリシーベルトに上げて、被災者に早期帰還を促す方針だ。3月9日、「さようなら原発つながろうフクシマ」と訴える集会が、1万5000人以上を集めて東京・明治公園で開かれた。

 
 この日までに集約された「さようなら原発1000万署名」は820万7112筆。署名運動を呼びかけたルポライターの鎌田慧さんは、「人類の過ちを繰り返さないために、脱原発を貫徹する。再稼働を認めない。人間の命より原発が大事という政治家は絶対支持しない。フクシマから福島へ。福島と一緒に闘っていく」と訴えた。


 作家の大江健三郎さんは、「原発ゼロの声は色褪せてきたと言うのは原発事故を無かったことにするためにする声です。作家の林京子さんは長崎の内部被曝と福島を結び、命への思慕を確認しています。私は、ヒロシマ、ナガサキ、フクシマを無かったことにしようとする連中と闘います」と決意を語った。


 評論家の内橋克人さんは福島からメッセージ。「安倍政権の工作で再稼働の空気が作られています。この合意なき国策決定は新しい差別です。避難者を逃亡者と言っているこの現実を許せますか。フクシマに学ぼうとしない政治家を多数国会に送った私たちの責任をただそう。英知を伴った勇気をとり戻そう」と呼びかけた。


 作家の落合恵子さんは、「この先どんなことがあろうとも後ずさりはしません。参院選の後、憲法改悪が拡大されます。それでも挫けません。福島は私たち自身です。今日を鎮魂の日として、抗いの日として心に刻みましょう」と鼓舞した。


 作家の澤地久枝さんは、「2年前一人ひとりが英知を寄せ合って世直しをしなければと思いましたが、単純素朴であったと思い知らされました。でも良い政治にして、子ども達が深呼吸できるように、福島の人たちが普通の生活ができるようにしたい。私は世直しに希望を捨てないでいたい」と語りかけた。

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