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2013.5.07
続く米軍の支配
沖縄で怒りの大会 

 沖縄がこれほどまでの深い憤りと憂いの中で4月28日を迎えたことは、かつてなかったのではないか。安倍首相による突然の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」開催発言以来、沖縄では「主権とは何か」「4・28とは何だったのか」を繰り返し問う中で、政府式典への批判は世代を超えて日増しに強くなっていった。(沖縄・毛利孝雄)


 がってぃんならん



1万人以上が参加した「4・28『屈辱の日』大会」=沖縄県宜野湾市 
 「4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』沖縄大会」会場の宜野湾市海浜公園屋外劇場は、開会30分前には満席となり参加者は場外にあふれた。沖縄民謡「ヒヤミカチ節」が会場を鼓舞する中を実行委員会メンバーが登壇、壇上を埋める。全員がスクラムを組み「沖縄に返せ」(「沖縄を返せ」の歌詞を変更)を斉唱、1万人を超えた参加者の視線が演壇に集中する中で大会は開会された。
 何より心を揺さぶられたのは、発言者の多くが、自らのオキナワ体験の中から沖縄と日本のありようを問いかけたことだった。
 伊志嶺雅子女性団体連絡協議会長は占領下から復帰後の今日までも続く米軍支配の中で女性や子どもたちが受けてきた深い傷から、中村秀克座間味村議会議長は仲村渠から中村への改姓や家族の「集団自決」体験にふれて、中山きくさんは白梅学徒として体験した沖縄戦以来の沖縄戦後史にふれて、「政府式典は平成の沖縄切り捨て」「沖縄問題を全国に発信する一歩にしよう」等の訴えが続いた。
 若い世代の率直な訴えも心に響いた。金城薫中部地区青年団協議会長は、「怒りより4・28の事実を知らなかった自分へのショックが大きかった…若者世代に『屈辱の日』と呼ばれるようになった事実を知ってほしいと壇上に上がることを決めた」と語りかけた。
 大会は「県民総意を否定するこの国のありようは果たして民主主義といえるのか。国民主権国家としての日本の在り方が問われている」等とする決議を採択、「がってぃん(合点)ならん」を五唱し、基地のない平和でみどり豊かな沖縄への決意を新たにした。

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