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矛盾を吹き出す安倍政治と共同で闘おうと議案が提案された=9月14日、東京都内 |
新社会党は第27回中央委員会を9月14日、東京都内で開いた。7月の参院選を総括し、改憲を目標に集団的自衛権の行使容認、原発再稼働、TPPの年内合意、消費税増税など平和と生活破壊へ進む情勢を見定め、腹を括って反撃の態勢をつくろうと訴え、討論した。
松枝佳宏委員長の挨拶のあと、長南博邦書記長が議案を提起。これに対する修正案2本の提案説明を受けて、活発な討論が行われた。
議案は、自民党大勝を許した参院選を総括。その中で沖縄の糸数慶子氏と東京の山本太郎氏の勝利を教訓に、「民衆の鬱積した怒り」に応えうる態勢づくりを呼びかけた。そして、この3年間に「複雑で多様な闘争の形態に習熟」し、護憲、脱原発、反消費税増税、反新自由主義などを明確にした「政治的核」をつくろうと訴えた。分野別には自治体選挙での候補者擁立、組織・機関紙拡大、秋期大衆運動、労働運動強化が柱。
討論では延べ18人が発言。各地から参院選を様々な形態で闘った報告があり、その一方でリベラル結集に疑問を呈して独自候補の擁立を求める意見、さらに総括の徹底を求める意見があった。
また、国政を闘える党へ今後3年間を党強化期間と位置づけた機関紙拡大、自治体議員づくり、労働相談1000件を目標にしたユニオン運動、市民・平和・労働運動の結合、住民に寄り添う町内会活動、原発被害者支援などの報告があった。
討論を受けて長南書記長は、@ 「選挙資金積み立て」を求める修正案は前向きに受け止め12月の都道府県代表者会議に提案、3月の大会まで議論する、A「自力での党の維持と発展をめざす」とする修正案は受け入れられないと答弁。その結果、修正案Aについてのみ採決に付され、少数否決となった。
松枝委員長
腹を括って闘おう
最近、一番怒りを覚えたことは安倍首相の放射能汚染は完全にブロックされているという発言です。そうして五輪招致へ国際世論を抑さえつけ、五輪を第四の矢と呼び、消費税増税に踏み込みました。彼の念頭には福島の被害者はいません。
向こう3年間は国政選挙のない「黄金の3年間」とし、安倍首相は戦後憲法体制の破壊に乗り出しました。私たちは腹を括らなければなりません。
参院選は自前の候補者をつくれず悔しい思いをしました。自民党に対抗する勢力が大きく後退し、この現状は労働運動が前進しない限り打開できません。
しかし、資本主義はどうしようもないところにきています。1%が99%を叩く以外に生き延びられなくなり、様々な矛盾が噴き出しています。このままではいけないと、多くの人たちが言い始めています。
世の中を変えなければという声に応える方針が求められています。みんなで考え、大衆とともに歩み続ける以外にありません。大変な3年間になります。頑張りましょう。
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