原発ゼロと再稼働反対を訴えた統一行動(主催・首都圏反原発連合、共催・さようなら原発1000万人アクション、原発をなくす全国連絡会)が10月13日、東京・日比谷公会堂集会をスタートに霞が関官庁街から東電本社前を通るデモ行進、国会議事堂周辺集会の流れで行われた。この一連の行動に市民ら約4万人が参加、口々に「原発いらない」「再稼働反対」の強い意思をアピールした。
日比谷公会堂での集会は会場満杯の2000人が参加。主催者を代表して首都圏反原発連合のレッドウルフさんが、東電福島第一原発で垂れ流し状態になっている汚染水問題で「状況はコントロールされている」と述べた安倍首相のウソ発言を批判、「再稼働させないという気持ちを行動の礎にしよう」と呼びかけた。
作家の大江健三郎さんも、再稼働の流れを押し返すために「2年半前の原発全廃の決意を譲らないことが重要だ」と語りかけた。広島で被爆し、内部被曝の研究を続けている医師の肥田舜太郎さんは「放射能の被害が、孫やひ孫の代に及ばないよう原発を止めるのが今生きている日本人の責任」と訴えた。
9月14日の東京・亀戸集会に続くこの日の脱原発大集会。参加者は「9月に稼働原発がゼロになっても電力は足りている」「安倍首相のウソは許せない」と東電・政府の再稼働ありきの態度に、「福島を忘れるな」と改めて被害者に連帯した。
安倍首相の嘘に怒り
東電福島第一原発の汚染水問題は、2011年3月の事故以来の懸案だった(『世界』11月号馬淵澄夫元首相補佐官の証言)。当時から海洋への流出は政府に認識されており、安倍首相の「コントロール」発言は真っ赤な嘘。馬淵氏は「人として信じられない」と批判している。
作業現場の被曝労働の実態、6人が汚染水を浴びた事例やピンハネ、使い捨ての実態が暴露されている。
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