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国民を強制的に「言わず、見ざる、聞かざる」の状態に陥れる特定秘密保護法案にストップをかける集会に1万人が参加し、会場の内と外を埋めた=11月21日、東京・日比谷野外音楽堂 |
市民の知る権利、メディアの取材、報道の自由、表現の自由を侵害し、市民の生命・安全を脅かし戦争を準備する特定秘密保護法案が11月26日、自公、みんなの賛成多数で衆院本会議で可決されて参院に送られた。国民無視の暴挙を許すな!と市民・労働者は11月21日の1万人集会に続き12月6日にも大集会を予定している。
特定秘密保護法案の審議入りとともに反対世論が急速に高まり、政府・与党と野党との修正協議が行われたが、22日までの衆院採決は見送られ、26日に日程変更された。みんなの党とは秘密の指定・解除の監督に首相を指定、維新の会は秘密指定期間を原案の「原則30年」を「最長60年」とし7項目の例外を設けるなど、改悪案そのもの。「護憲」の理念なき政党の無様を見せつけた。
21日の集会実行委員会を代表して海渡雄一弁護士は、「26日に延びたことは廃案への第一歩だ。戦前のカルタに『心せよ陰にスパイの眼が光る』『もらすな不平スパイが拾う』『守る軍機は妻子も他人』というのがあって、戦争への道へ突き進んだ。修正!ふざけるな。60年!ふざけるな。ここにいる何人が60年後に生きているか。怒りの声をあげて完全廃案に追い込もう」と訴えた。
いち早く法案の危険性を指摘してきた上智大学の田島泰彦教授も、「憲法違反の法案だ。知る権利の拡大に向かっている世界の流れにも逆行している」と述べ、廃案を目指そうと呼びかけた。
法案は国会の立法権、裁判所の司法権、内閣の立法権という三権分立体制を破壊する。集会は「行政権の圧倒的優位を確保しようとするもの」(アピール)と警告した。
新社会党 国会前座り込み
「国民の主権を奪う特定秘密保護法案反対」「国会議員は安倍の暴走を止めろ」。戦争準備法案の国会審議に合わせて、新社会党は11月18〜22日、国会前で座込みを実施、延べ450人が参加した。
座込みを社民党参院議員の吉田忠智、福島瑞穂、又市征治3氏、同じく参院議員の山本太郎氏が激励した。また、平和を実現するキリスト者ネットや日本山妙法寺ら宗教者、立教大学の学生ら市民が連帯した。
5日間を通して山下慶喜茨木市議(大阪)が国会周辺を廃案を訴えてマラソンをし、鈴木恒雄(茨城)、斉藤金也(東京)、水摩雪絵(東京)の皆さんも伴走した。
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