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 2014.05.27
安保法制懇
明文改憲へ同時並行
フォトグラファー・山本英夫名護市在住


 復帰42年「5・15平和行進」(主催:同実行委員会、沖縄平和運動センター)が5月16日、沖縄の名護市辺野古に約1100名が集い、スタートした。行進は東・西・南の各コースに分かれて行われた。最終日の18日は豪雨の中、2100名が宜野湾海浜公園近くに集まった。


 今年の沖縄平和行進は、名護市辺野古に新基地建設が強行されようとするまさにその時に行われた。また、5月15日の安保法制懇報告を受けて壊憲が推し進められる最中でもあった。否が応でも「頑張ろう!」との気概に満ちた行進になった。
 安倍首相が5月15日に安保法制懇報告を出させたのは、「平和憲法のある日本」に立ち返ろうと願った沖縄に対する露骨な挑発だ。集団的自衛権の合憲化を図り、平和憲法を踏みにじる、それも閣議決定のみで強行を企てるなど「主権在民」を根本から覆すものだ。
 こうした中で今回とくに注目されたのは、韓国カンジョン村から来沖した約20名だ。韓国政府はこのカンジョン村に、新たに海軍基地建設を住民の反対運動を押し潰し強行しようとしている。これに立ち向かう住民はしぶとく諦めていない。
 私は16日のサンサンと輝く辺野古を歩き撮り、また17日に開催された韓国映画『風が吹く』を観た。辺野古のジュゴンやさんご礁、カンジョンのクロンビ岩に象徴される豊かな自然と島民に根付いた文化。両者に自然に優しい共通の視線があるようだ。
 なかでも台湾・済州島・沖縄島を結ぶ平和の海(回廊)を創ろうという壮大なプランは、島民の篤く熱い視線を感じさせてくれる。中国封じ込めに強行される海軍基地と海兵隊の基地。国境で隔てられるのではなく、繋がりを創り出す発想。こうした共感を、平和行進をステップに、三方から広げていきたい。東アジアに平和の風を吹かせよう。


 普天間基地移設へ 辺野古にブイ
 復帰42周年の節目に始まった平和行進を蹴散らすように、防衛省は普天間基地の名護市辺野古への移設へ、ブイ設置を表明した。この作業は、海底ボーリング調査が目的だ。

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