東電福島第一原発事故から4年。反原発の運動により稼働ゼロが1年半続くものの、避難者が12万人、汚染水は海洋へ垂れ流しと事故収束の目途すら立っていないなか、「福島を忘れるな!再稼働を許すな!」と訴える反原発大集会・国会請願デモ・国会包囲行動が3月8日に繰り広げられ、延べ2万3000人が参加した。主催したのは首都圏反原発連合、さようなら原発1000万人アクション、原発をなくす全国連絡会の3団体。「原発ゼロ」の一点で手をつなぎ、全ての原発の再稼働を許さない闘いのうねりを高めていこうとのアピールを採択した。
主催者を代表し、反原発首都圏連合のミサオ・レッドウルフさんが「原発反対へ世界と連帯していこう。原発いらない!の思想を可視化し、安倍政権に圧力をかけよう」と呼びかけた。
1000万人アクションの事務局を担当する藤本泰成さんは今朝、「日本を取り戻す」と訴えた2012年の自民党マニフェストを読み直し、「こんなウソつきの安倍政治の暴走を許してはいけない、今こそ立ち上がろう」と訴えた。
福島の被災地から「なりわい裁判原告団」の中島孝さん、いわき市議の渡辺博之さん、原発いらない福島の女たちの勝又美佐子さんが今の思いを伝えた。中島さんは「被害救済と原状回復を求めて400人超が原告で立ち上がった。原発のない地域と暮らしを返せ!国の責任を確定し、原発ノーの制度をつくりたい」と報告。渡辺さんは高線量を被ばくしながら収束作業に従事する労働者の問題を取り上げ、「人手不足の中、安全管理が杜撰で労災事故が多発。安全を確保せよ、危険手当をよこせ、と訴える労働裁判を支援している」とアピール。
勝又さんは「国とは何ぞや、化け物だ」と話した水俣病の報告を受け止め、IAEAや県、JRが一体となった復興キャンペーンに注意を喚起。「分断されないように、だまされないように」と闘いの戒めを語った。
ゲストスピーチに元宇宙飛行士の秋山豊寛さんと原発をなくす全国連絡会の小田川義和さんが登壇。そのなかで秋山さんは「安倍内閣はサイテーの内閣。私たちも沖縄のように体を張って闘おう」と励ました。このあと原発のある現地から、川内原発再稼働ストップを闘う鹿児島、15基を抱える福井、浜岡原発の再稼働を許さないと頑張る静岡から「がっちり手を結ぼう」との連帯コールがあった。国会前の集会には精神科医の香山リカさん、作家の雨宮処凛さんらが駆けつけた。
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