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午後1時40分頃、国会に向かって右側後方から人波が押しだしてたちまち道路抗議する市民らで溢れた=8月30分 |
「戦争法案ゼッタイハンタイ」「いますぐ廃案」「安倍はヤメロ」「憲法守れ」。8月30日、労働者・市民ら老若男女12万人が国会を包囲し、参議院で審議中の戦争法案の廃案と安倍政権の退陣を求めた。行動を呼びかけたのは、「戦争をさせない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。呼応して全国約1000カ所で数十万人が参加して集会が開かれた。
午後になると国会と霞が関、日比谷公園に人の波が押し寄せた。警察は国会周囲の道路を仕切り、道路前を鉄柵で封鎖。その過剰警備は国会正門前で際立ち、歩道が青信号になっても封鎖を解こうとしなかった。歩道が人で盛り上がり、限界に達したとき、正門に向かって右側後方の封鎖を突破、どっと人波が道路に押し出し、正門前は解放区になった。
怒りに燃えた市民・民衆の行動を目前に、連帯スピーチは高揚感に満ちていた。政党は民主、共産、社民、生活の党と山本太郎と仲間たちの代表・党首が挨拶。生活の党の小沢一郎代表の名前が伝えられるとどよめきが沸いた。小沢代表は「私は今までこういう集会に顔を出したことがほとんどない。いい加減、馬鹿げた、危険な法律を阻止し、安倍政権を退陣に追い込む、そういう思いで皆さんの前に出てきた。力を合わせて最後まで闘いぬく」と述べた。1000人委員会の鎌田慧さん、立憲デモクラシーの山口二郎さん、講談師の神田香織さん、音楽家の坂本龍一さんらもスピーチ。坂本さんはシールズの奥田愛基さんの「権力者が憲法を無視し、どうでもいいと言うなら総理をヤメロ」との訴えに、「若者たち、とくに女性に憲法の精神がここまで根付いていると知り、勇気づけられた」と若者たちに感謝し、押し付け憲法論を批判した。シールズ関西の寺田ともかさんは、「人の命が消費されるような未来は絶対とめたい」と述べ、参加者に感銘と勇気を与えた。
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