稲田防衛相金田法相辞任要求も 2・19 東京
第193通常国会は2月20日で開会から1カ月、「共謀罪」や自衛隊の南スーダン派遣を巡り、野党の追及に安倍内閣の綻びが相次いでいる。憲法無視の答弁を繰り返す稲田朋美防衛相、共謀罪で国会審議を否定した金田勝年法相の辞任を求める声が高まる中、東京では「戦争させない・9条こわすな!総がかり行動実行委員会」主催の2つの集会と行動が行われた。
2月14日昼、国会前で稲田防衛相の辞任、自衛隊の南スーダンからの撤退を求める緊急行動が行われた。参加者はプラカードやのぼりでアピールした。
行動は、力強いシュプレヒコールで始まり、主催者挨拶、国会情勢を3党1会派が報告、市民団体などの決意と報告があった。発言者は、口々に稲田防衛相のデタラメな答弁を糾弾、また南スーダンに派遣されている自衛隊がいかに危険な状態に置かれているかなど、様々な角度から指摘した。
最後に実行委員会から今後の行動提起があった。
2月19日には東京都・日比谷の野外音楽堂で「格差・貧困にノー!!みんなが尊重される社会を!」求める集会とデモが行われ、4000人が参加した。戦争法廃止を求める「集会と行動」で格差と貧困問題がテーマになったのは初めて。
集会プレイベントで「芸人9条の会」のオオタスセリさんは、「子ども食堂」の活動を通じた貧困の実像をリアルに報告。また、安倍首相から届いた「手紙」を紹介し、その内容の欺瞞性と無責任さを徹底的に糾弾した。
集会は主催者挨拶に続き、東大大学院の本田由紀教授が「資産の一極集中が進み、貯金ゼロの世帯が増えている。日本の相対的貧困率、自殺率は先進国の中で高い。それにもかかわらず、政府は人々の生活を助けようとしない」と日本社会の格差・貧困の実態を指摘した。次に野党4党の挨拶、格差と貧困問題に取り組んでいる団体や個人から実態が訴えられた。
労働弁護団事務局長の嶋崎量(ちから)弁護士は労働問題を巡る攻防、とくに残業規制問題で労働時間管理のシステムが整備されていないことが大きなポイントと指摘した。次に発言した元シールズの大学院生は、自身が1600万円の奨学金の返済金を抱え、全国平均300万円の返済金を抱える学生の実態を明らかにした。
NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子さんは新学期を迎えるシングルマザーとその子どもの実態に触れ、親から子どもへの貧困の連鎖が止まらないことを告発した。最後に弁護士の阿部広美さんから熊本震災の復興の中で貧困隠しが行われている報告があり、「しょうがない」と諦めることを乗り越えるため活動していると訴えた。 参加者は集会後、銀座をパレードして格差の是正などを訴えた。
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