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安倍首相加計疑惑 徹底究明へ |
世論の盛り上げを |
「森友・加計疑惑」の追及から逃げ切ろうと図った安倍内閣は、支持率急落と国民・野党の要求を受け、ようやく7月24、25の両日、衆参両院の予算委員会で閉会中審査に応じた。両日の審議で安倍首相の「加計疑惑」は払拭どころか、より一層深まった。徹底究明のためには臨時国会の開会と、加計学園の加計孝太郎理事長らの証人喚問が不可欠だ。そのための世論のさらなる盛り上げが求められる。
衆参両院での閉会中審査で安倍首相は、これまでの高圧的・恫喝的な態度から低姿勢・丁寧な言葉遣いに変えたが、疑惑は晴れるどころかますます深まった。加計学園の獣医学部新設の話を知ったのが今年1月20日であるとし、昨年6月に「計画を承知していた」との答弁と矛盾すると追及され、動揺を隠せない態度で「お詫びして訂正」した。
低姿勢への豹変と「1月20日」と言い張った理由は明確だ。国家戦略特区諮問会議が1月20日に加計学園獣医学部の新設を事業者に認定した段階で、安倍首相が「初めて知った」ことにすれば、「口利き」や「便宜供与」という“行政が歪められた”という追及をかわすことができると考えたからだ。
だが、「疑惑」は解消どころかますます深まった。「学生時代からの友人」( 安倍首相)である加計氏とは昨年6月から12月までに飲食、ゴルフを6回も重ねている。
また、加計氏は昨年8月から9月にかけて学部新設に関わる3省の大臣、山本幸三地方創生担当相、山本有二農相、松野博一文科相と直接面会し、少なくとも2名の大臣に獣医学部の新設の話をしている。
周辺の人間は知っていて、加計氏と極めて親密な友人関係にある安倍首相だけが「知らなかった」ということが通用するだろうか。それとも「私は蚊帳の外だった」とでも言うのだろうか。普通に考えれば、「1月20日に加計学園獣医学部の新設を知った」などの発言が虚偽であることは明らかと断じざるを得ない。
また、学部新設を巡る様々な「面会」「協議」などを、官邸の関係者・安倍首相の側近は「記憶にない」「記録もない」と、「知らぬ存ぜぬ」で白を切り続けている。また、国家戦略特区の獣医学部新設4要件もたやすく合格した件、「総理の御意向」の件なども何ら究明されていない。
様々な総理大臣の疑惑をそのままにして、安倍首相の逃げ切りは絶対に許されない。疑惑究明のため、憲法53条による臨時国会の早急な開会、加計孝太郎氏をはじめとした関係者の証人喚問、「森友」問題でも首相の妻昭恵氏の国会招致は絶対に不可欠だ。
衆参両院の閉会中審査の両日、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は昼に国会前集会を開き、疑惑究明と野党に声援を送り続けた。仙台市長の野党候補勝利もあり、立憲野党と市民の共同は「森友・加計疑惑」の追及に手を緩めることはない。
今回の加計疑惑問題で浮上した、官僚や閣僚の「記録がない」「記憶がない「公文書でない」といった不都合な真実や情報の隠ぺい、廃棄を許さないために、現行の「情報公開法」や「公文書管理法」など国民が知るべき情報の保全と情報へのアクセス権の確立が必要不可欠であり、法改正が求められる。
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