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  4. 2017.08.15
 
被爆72年 悲劇は2度と
核も戦争もない21世紀に! 


 「核も戦争もない平和な21世紀に!」をメーンスローガンとして、被爆72周年の原水爆禁止世界大会が開かれた。7月29日の「フクシマ大会」を皮切りに、8月4日から6日にヒロシマで、7日から9日までナガサキで開催された。
 福島大会には東北をはじめ全国から720人が参加、「フクシマの悲劇を二度と繰り返さないためにも、『福島には原発はいらない!』の声を大きくし、全国の原発の再稼働反対の運動につなげていこう」との「アピール」を採択した。
 ヒロシマ大会は開会総会に先立ち、広島平和公園資料館前から大会会場まで「折鶴平和行進」を行い、総会は2700人が参加して開かれた。
 開会総会では、多くの発言者が7月7日に国連で採択された「核兵器禁止条約」の意義を訴えると同時に、参加しなかった日本政府の態度を厳しく糾弾する発言が際立った。
 海外来賓のポール・マーチンさん(アメリカ・ピースアクション)は、核に依存する米国の姿勢とともに、安倍晋三首相の名前を挙げ、アメリカの核の傘に依存し、「核兵器禁止条約」に背を向ける日本の姿勢を鋭く突いた。
 また、総会の閉会挨拶に立った前広島市長の秋葉忠利さんは核兵器禁止について、「今までは道徳であったが、これからは法律になった」と、2017年が歴史的な年になったと述べ、開会総会を締めくくった。
 5日からは7つの分科会と12のフィールドワークなどが行われ、最終日の6日には広島大会のまとめを全体で確認して終了し、9日からのナガサキ大会に引き継がれた。


 核兵器禁止条約は原水禁運動の成果 岡﨑委員長メッセージ
 新社会党の岡崎ひろみ委員長は、原爆による被爆から72年の原水爆禁止世界大会にあたり、要旨次のメッセージを送った。

 ニューヨークで開かれていた「核兵器禁止条約」の制定交渉会議は最終草案を7月7日、122カ国の賛成多数で採択しました。
 核兵器禁止条約草案の前文には「核兵器使用の犠牲者(ヒバクシャ)や核実験被害者の受け入れ難い苦痛と、被害に留意する」と明記されました。
 世界の多くの国々がヒロシマ・ナガサキの悲劇を受け止め、熱核戦争を起こさないために核兵器の製造、実験、保有、配備、移転を禁止しました。これに加えて、核の威嚇(いかく)に頼る安全保障政策(核抑止論)」を事実上禁止しました。この決議は、核兵器廃絶の確かな一歩であり、原水禁運動の大きな成果です。
 ヒロシマ・ナガサキを経験した日本は、どの国に比しても核廃絶の先頭に立つ大きな歴史的役割があります。しかし日本政府は、米国など核保有国やNATO各国とともに核兵器禁止条約交渉と決議に反対しました。
 また、フクシマを経験した日本は、核エネルギー政策の転換が求められていますが、未だ原発再稼働、原発輸出を国策として続けるという過ちを繰り返しています。日本は核兵器を担保とした核抑止論、原発による核エネルギー政策を早急に脱しなければなりません。
 被爆72周年原水禁世界大会が、様々な課題に対し大きな成果をあげ、核廃絶の闘いが前進することを祈念します。共に頑張りましょう。


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