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2018.08.21
 
沖縄県民大会に7万人
不条理と全力で闘う
翁長知事の意志を継ぐ
「辺野古」阻止!!
  米軍普天間飛行場の県内移設に伴う沖縄県名護市辺野古の埋立てに反対する「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8・11県民大会」が8月11日、那覇市の奥武山陸上競技場で開かれた。大会を主催したのは、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議。

 沖縄防衛局が8月17日に辺野古へ土砂を投入すると発表したことに対し、建設断念を求めるため開催され、8日に膵臓がんで亡くなった翁長雄志知事を追悼する集会も兼ねた。

 大会のテーマカラーは、辺野古の海や空を象徴するブルー。青い服やタオルなどの着用や、翁長知事への追悼の気持ちを表すため、喪章や黒リボンを付けた参加者で会場はいっぱいになった。

 台風14号が接近中で、断続的に雨が降る悪天候にもかかわらず、主催者発表で約7万人が参加した。翁長知事の死去を悲しむ涙のような雨だった。

 大会開催前には、「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎代表が登壇。名護市辺野古の新基地建設の是非を問う県民投票の実施を求める署名が、10万筆超集まったことを報告した。

 また、6月23日の慰霊の日に行われた沖縄全戦没者追悼式で挨拶した翁長知事の肉声が流れ、涙をぬぐう参加者も見られた。

 大会の冒頭には翁長知事への1分間の黙とうをささげ、沖縄の民意実現に命をかけて闘ってくれた翁長知事の死去を悼んだ。

 翁長知事の次男で、那覇市議の翁長雄治氏が登壇。「父は生前、沖縄は試練の連続だと。しかし一度も、ウチナーンチュとしての誇りを捨てることなく、闘い続けてきた。ウチナーンチュが心を一つにして闘うときには、お前が想像するよりもはるかに大きな力になると何度も何度も言われてきました」と翁長知事の言葉を紹介した。

 知事職務代理者の謝花喜一郎副知事は、「埋立て承認の撤回については、辺野古に新基地は造らせないという翁長知事の強く熱い思いをしっかり受け止め、毅然として判断して参ります」と述べた。

 大会決議は、「沖縄県民の命とくらし、沖縄の地方自治と日本の民主主義と平和を守るためこの不条理に対し全力で抗い続ける」と宣言。土砂投入計画の撤回、新基地建設計画の白紙撤回など、万雷の拍手で承認された。

 西原喜代子さん(那覇市・74歳)は、「翁長知事の『ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をなめてはいけない)』という心意気を、改めて感じました。台風による雨をものともせずに7万人が集結し、どんなことがあっても新基地建設は止めるという意思を引き継いでいくだろうと確信しました」と語った。