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  3. 2019.04.16
 
統一自治体選
神戸で前進 後半の闘いに全力
参院選へ体制確立を
 統一自治体選挙前半戦は4月7日投開票され、県知事選挙などで投票率の低さと立憲野党の弱さが浮き彫りになった。新社会党は熊本県議選で現職公認が僅差で次点になるなど弱さもあったが、大阪府議選で維新政治に対する果敢な挑戦や、神戸市議会で会派3人体制を開くなど、後半戦に全力投球している。

 全国唯一の与野党対決だった北海道知事選は、首相官邸直結の候補が初当選した。革新系が一定の力を持つ北海道で、元衆院議員の石川知裕氏を立憲野党の共同候補として擁立したが及ばなかった。石川氏は北海道の自立と中央支配に対する自主的な道政へ「北海道独立宣言」を訴えたが、時間が足りなかったことや組織労働者の力量低下が影響した。

 これを教訓に参院選等の国政選挙で、改憲勢力の3分の2割れを勝ち取るには労働組合を含めた市民と野党の共同を促進し、早期に候補者の一本化を図るしかない。

 大阪都構想を一枚看板にして訴え、府知事と市長辞職に伴う入替えダブル選挙を仕組んだ大阪維新の会は、府知事選と市長選ともに圧勝。あわせて府議選でも単独過半数を制し、市議会では半数にあと2議席と迫った。

 府議選では、茨木市議を辞して維新政治打破に挑んだ山下慶喜候補は共産党の立候補によって次点にとどまったが、選挙事務所に駆け付けた多数かつ多様な顔触れは市民と野党の共同の追求の成果であり、今後の展望を開いたといえる。

 熊本県議選で貴重な公認現職である岩中伸司副委員長が僅差で次点となったのは大変残念だが、地元の荒尾市議選で公認候補4名の全員当選を果たし、次につないでいく決意だ。他の県議選は広島を除いて現職が手堅く当選を果たした。

 政令市議選も新潟市西区で推薦候補の石附幸子氏がトップで2回目の当選、広島市安佐北区でも推薦した山内正晃氏が3期目の当選を果たした。

 公認現職2人を抱える神戸市議選では倍増を目指し、現職に加えて公認1、推薦1を擁立し全力を尽くした。公認の菊地憲之氏は及ばなかったが、推薦の高橋秀典氏が初当選した。神戸市議会は07年に2議席となって以来12年ぶりに3人会派を組む方向だ。

 新社会党は後半戦の残り5日間に全力を尽くし、憲法を雇用と暮らし、平和に活かす社会への一歩を踏み出すために、夏の参議院選挙等の国政選挙における市民と野党の共闘に真摯に取り組む。