新社会党は4月14、15の両日、都内で第23回大会を開く。反貧困、反改憲、脱原発、反基地など、憲法の価値を実現する運動の強い足がかりをつくる。大会まで1カ月弱、安倍政権打倒へ大会に向けた議論を深め、行動を強化しよう
安倍政治放逐!だ
大阪の1人の市会議員の疑問が火をつけた森友疑惑が燃え上がり、政権を揺るがしている。安倍内閣に「退陣!」を突き付ける時がきた。
モリ・カケ疑惑など国政を私物化してきた事実は、国会で絶対多数の政権と、権力を忖度する多くのメディアによって覆い隠されてきたが、ついにそのまやかしが暴露された。
ウソの片棒を心ならずも担がされた1人の公務員を自死に追いやった権力の罪は内閣総辞職でも償うことはできない。
自民党内は今や韓国のキャンドル革命の悪夢≠ェ頭をよぎっているのだろうか、収拾に躍起になっているが、この機を逃さず、安倍内閣打倒に止まらず、戦争と貧困・格差拡大の政治から憲法を活かし具体化する政治の確立に集中しなくてはならない。国会前に集まろう。各地で多様な集会やデモをつくろう。その一角に新社会党の旗を高く掲げよう。
貧困と不安の根源
新社会党の定期大会直前のこれらの運動展開が、党内外を大いに勇気づける私たちは、20年前に国会議席を失いながらも全国政党として国政はもちろん、職場と地域の課題に信念を持って全力を尽くしてきた。その揺るぎない姿勢が、政治に対する強く大きな不信と諦めを政治転換のエネルギーに変えることができる。その経験を持ち寄り全体化しよう。
私たちは利潤の最大化を目的とし、富の独占を図る大企業、それに奉仕する政治こそが貧困と不安の根源だということを明らかにしている。だが、その貧困と政治不信がファシズムと改憲を招き寄せていることも、直視しなくてはならない。安倍政権の強権ぶりは近隣諸国との軋轢を高め、敵をつくって民衆を戦争へ組織する。
問われているもの
私たちはこの間、生活と社会保障や党のあり方の議論を行ってきたが、この重要な課題における取組みが弱かったのではないかという反省が生まれた。
なぜ、橋下維新的なものが頭角を現すのか、安倍政治が一強になるのか。まともな雇用の機会を奪われた時代と、格差社会がつくり出した貧困と希望のない生活を本当に理解していただろうか。日々の生活に追われ、政治への関心は二の次とならざるを得ない人々の心情、そこをどう汲み取るのかが問われている。
私たちは、そうした多くの民衆の共感を得る言葉と運動を発しなければならない。それはまた、人々の苦しみを理解する聴く力でもある。大会議案の討論を深め、大会に運動の経験を持ち寄り、教訓化し、仲間の輪を大きく広げよう。