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2014.8.12
14年ブラック企業大賞にノミネート 庄や、JR西、ヤマダ電機など
死を招く100時間超の残業

 

 
 株式会社大庄、JR西日本など10社(団体)が2014年のブラック企業大賞ノミネート企業として7月30日、発表された。
 発表したのは、内田聖子(アジア太平洋資料センター事務局長)、河添誠(首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長)、佐々木亮(弁護士)氏ら11人で構成するブラック企業大賞実行委員会。
 同会は12年に立ち上げられ、ブラック企業を生み出す背景や社会構造の問題を広く社会に伝え警鐘を発してきた。
 今年は大庄(居酒屋チェーン「日本海庄や」)、JR西日本、ヤマダ電機、A―1 pictures、タマホーム、東京都議会、リコー、秋田書店、智香寺学園正智深谷高校・イスト(人材派遣)がノミネートされた。
 大庄では07年に滋賀県大津市で24歳の若者が過労死している。大庄では初任給に過労死の労災認定基準の月80時間分の残業代を組み込んでいて、過労死した吹上元康さんは死亡前4カ月間の総労働時間は月平均276時間、時間外労働は平均112時間だったと認定されている。
 JR西日本では12年に28歳の若者が過労自死している。自死直前には残業時間は月160時間を超え、最長で250時間を上回るときもあったという。遺族の労災申請は認定され、慰謝料、逸失利益など1億9144万円を求めて大阪地裁に提訴している。JR西は長時間労働と自殺の因果関係を認める一方、損害額について争う姿勢を見せている。
 家電量販店ヤマダ電機(本社=群馬県高崎市) では、04年12月に契約社員として入社したAさんが07年8月に正社員として登用されたが同時にフロア長となるように命じられ、23歳で正社員未経験ながらの管理職として扱われ、同9月に過労の末、自死した。自死直前の1カ月間で少なくとも106時間超の残業を長岡労基署が認定、遺族の損害賠償請求の訴えを会社は全面的に否定している。
 このほかノミネート理由はウェブで明らかにされており、ウェブサイトからの投票でウェブ投票賞も決定される。同実行委はブラック企業かどうかの認定する指標は、長時間労働、セクハラ・パワハラ、いじめ、長時間過密労働、低賃金、コンプライアンス違反、育休・産休などの制度の不備、労組への敵対度、派遣差別、派遣依存度、残業代未払いなどとして総合的に判断するとしている。
 大賞の発表は9月6日14時から東京・韓国YMCAで授賞式として行われる。

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