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2014.9.16
ブラック根絶へ
大賞はヤマダ電機 労組の闘いが重要に

  


 ブラック企業大賞授賞式が9月6日、東京都内で開かれた。ノミネート企業11社からヤマダ電機が「大賞」に選ばれた。9社については7月30日に発表されていたが、社会的に話題になったことから、不二ビューティ(たかの友梨ビューティークリニック)、ゼンショーホールディングス(すき家)の2社が追加ノミネートされた。
 12年から始まったこの取組みのビフォーアフターで「残念ながら大きな改善は見られないが、12年にノミネートされたショップ99では、その後の組合の闘い、裁判闘争を経て会社で働き続けている」と報告された。
 そして、実行委員の古川琢也さん(ルポライター)が12年以来のブラック企業についてのマスコミの扱いの流れを報告し、マスコミも無視できない状態となっていることや、一部にマスコミを使ったブラック企業の擁護論も出てきていることに警鐘を鳴らした。
 大賞を受賞したヤマダ電機はウェブ投票でもダントツの5256票が寄せられ、これはヤマダでの就労経験者などの声が寄せられた背景があるという。ヤマダでは過労自死が続出したが反省がなく、週刊文春によると、現在も過労死ラインを超えている店長が46人を超えていて、とくに悪質度が高いとされた。
 大賞の他に特別賞に東京都議会、業界賞は、A1―Picturesと不二ビューティーたかの友梨、要努力賞は、ゼンショーHD (すき家)だった。
 都議会は職場での性的な言動によって、労働者の就業環境が不快なものになり、その自浄能力がないということから受賞となった。
 業界賞は若者がクリエイターやエステシャンにあこがれ、就労しているが、それを逆手にとる業界への警告としたもの。
 努力賞は、第三者委員会報告書を明らかにしたすき家にその改善を実行することをせまったもの。
 授賞式後、実行委員らが講評、「本来ならば労働基準法の履行と労働行政でカバーされるものがそうならず、今日に至っている。これからは労働組合運動、社会運動でブラック企業の根絶を実現しなければならない」と口々に語った。


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