ストに共感広がって雇用主の組合支部員が連帯
東京・墨田の個人タクシー乗務員らでつくる「東京都個人タクシー協同組合新東京支部」に雇用されている女性の事務職員7人で結成した労働組合「全国一般東京東部労組個人タクシー協同組合新東京職員支部」が、使用者の支部長と副支部長によるパワハラや不当労働行為などに抗議していた問題で、9月20日、協同組合の臨時総会が都内で開催され、支部長と副支部長の解任動議が可決した。
これによって2人は支部長と副支部長の地位を失い、労組が完全勝利した。
女性職員たちが労組を結成したのは、支部長から怒鳴られたり、人格を疑われるセクハラ発言、お金をごまかしているなどと言いがかりをつけられて一方的に降格されたうえで手当をカットされたりしたからであり、9月5日に女性職員たちがストライキ行動に立ち上がったことが、協同組合の支部員に共感を呼び、勝利につながった。
臨時総会には協同組合の過半数を超える約240人が集まり、支部長と副支部長の解任動議が出された。支部員からは「このような事態を招いたのは支部長らの責任だ!」「自ら辞任せよ!」などと支部長と副支部長を追及する声が相次いだ。採決の結果、圧倒的多数が解任に賛成した。
これまで支部員の間には「どっちもどっちの労使紛争」や「自分たちには無関係の争い」などという見方もあったが、職員たちが決死の覚悟で行ったストライキ行動が状況を変えた。
支部長らは臨時総会を支部員が集まりにくい日に設定し、総会自体を不成立(過半数の出席が条件)にすることを狙っていた。
ところが、臨時総会では、いつもの総会に増して、支部員が駆けつけて職員側の味方についた。新東京職員支部は、「受けた支援を忘れず、だれもが働きやすい職場をつくるため、これからも団結して頑張ります」と感謝と団結の決意を語った。
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