強制配転容認の不当判決
相鉄労組不当労働行為事件報告集会が8月3日、横浜市開港記念会館で開かれました。
この事件は、相鉄HDはバス事業を相鉄バスに分社化するにあたり、バス事業に従事している労働者を会社に籍を置いたまま相鉄バスに出向させ、出向先と会社の賃金格差については、相鉄HDが補てんすることなどを内容とする確認書を組合と締結していました。
しかし、相鉄HDは、賃金差額補てん費の削減を主な目的とし、労資合意を無視し、相鉄バスへの転籍か出向解除の二者択一を迫り、71人が会社提案を拒否、強制配転により、バス事業とは全く関係のない部署に配置され、労働委員会に提訴、「勧告」「救済命令」を勝ち取りましたが、強制配転は止まらず、71人すべてが強制配転となり、横浜地裁への提訴に至ったものです。
残念ながら地裁での判決は敗訴、「復職は通常の人事異動」という、反動的な判決で報告集会が開かれました。
集会は、菊本和仁相鉄労組副委員長の司会で始まり、私鉄総連関東地連から東武の上岡一幸書記長、連合神奈川から米塚知哉副事務局長、私鉄甲神静ブロックから大塚正則事務局長、県私鉄特別闘争委員会から江ノ電の岩崎幸司副委員長、県交運労協からは国労の長瀬義宏地区本部委員長が連帯の挨拶、怒りと勝利に向けた決意が述べられました。
経過報告では、青木正之相鉄労組書記長から、バス支出削減提案の経過と、嶋ア量弁護士より、県労委と裁判の経過と課題が報告され、一審で、復職(出向解除)を予定しない出向であったことを見過ごし、通常の人事異動としての出向とした点、バス会社社長の「定年退職まで出向させる」との重要な言動をことさらに軽視している点などを主な控訴理由として説明し、頑張っている仲間への支援、「相鉄労働者をバス職場に戻せ」を広く社会に訴えることを提起しました。
続いて、吉田広史不当労働行為原告団長、朝倉亨平鉄道支部副支部長、山口具文本社連絡会議長、矢崎幹雄青婦協議長から決意表明がなされ、勝利への決意を固め合いました。(神奈川)
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