共闘で具体的な成果が出る

全労協30回定期大会が、9月30日から10月1日の日程で静岡県熱海市内で開催された。
台風24号の接近で予定参加者が減ってしまったが、代議員、傍聴者の約100名参加で定刻に開催された。
来賓あいさつも、予定の方々が到着できず新社会党の長南博邦書記長等数名にとどまった。
初日は議案提案を受け、主に運動の総括に絞っての代議員発言であった。
今年2月20日、5年半に及ぶフジビ闘争が中労委で勝利的和解を勝ち取った。スラップ訴訟という恫喝裁判をかけられ、その一部を裁判所が認めるという不当判決を受けたが、2000筆の団体署名、労働弁護団の決議、専門家の意見書等をもって上告したが最高裁は門前払いにした。しかし現場からの闘いを積み上げ、最高裁決定を中労委でくつがえすことができた。共闘の力であり、職場からの一貫した闘いの成果である(東京労組フジビ分会)。
議案にもある、地方全労協の問題で、地方組織だけの全労協の支援を本部は継続的に取り組んでほしい。JAL闘争について、大阪にいると状況がよくわからないので見解を聞きたい。(大阪全労協)杉田水脈衆院議員が「生産性がない」とLGBTの人達に対して差別的発言をし、『新潮45』が廃刊となって未だに自分として回答しないというヘイトスピーチがまかり通っている。
このような問題も議案に反映されていることを評価し、取組みを続けてほしい。(大阪教育合同労組)
外国人労働者・技能実習生の支援の闘いが30年近く定着拡大している。ベトナム人実習生が福島県郡山で除染労働をさせられていた。この問題を中央省庁に集中、追及した。ベトナムでも大問題となり、政府は国際的反響を恐れて閣議決定をした。奴隷労働であり、人権侵害であることを重ねて主張してきた成果である。(全統一労組)
2日目は方針案に基づく発言が続いた。
多国籍化したユニクロがインドネシアでの下請け企業発注を止め倒産した。従業員2000名の失業者を出し、6億円の未払い賃金が発生している。東京本社への抗議行動を予定している(全統一労組)。
水道法の改正による「水問題」、来年のメーデーの取組み、西武バス分社化問題、JR職場の駅無人化の闘い、辺野古新基地建設反対・沖縄との連帯等の闘い、そして組織建設・拡大も大きな課題であることも確認された。
最後に、3本の決議、大会宣言を採択した。役員は金澤壽議長が勇退し、渡辺洋新議長が選任され、力強い新任決意表明を受け団結ガンバロウで閉会した。
|