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関西生コン裁判公判
弾圧にめげずに闘う関生支部
会社弁護人への反対尋問妨害≠ナっち上げ明白
 全日本建設運輸連帯関西生コンに対する「威力業務妨害事件」の第3回公判が、大阪地裁で5月22日開かれ証人尋問が行われた。

 前回は、検察側が映像での組合員の妨害行為を立証しようとしたものだったが、映像には、植田組や関西宇部、宇部三菱の社員ばかりだった。証人(植田組総務部長)は、全部の現場を自分の目で見ていなかったのに、「車両が出てきて運転手の前に組合員が立ちはだかった」と証言をしており、証言の信憑性が疑われた。また、証人は主尋問で「出荷を試みたけれども妨害された。立ちはだかられて妨害された」と証言した。しかし、反対尋問で弁護人から「出荷をしようとして配達先は決まっていたのか?」との尋問に証人は、「決まっているような、決まっていないような」などと証言。「車両の前に立ちはだかったのは、会社の人ばかりでは?」と弁護人が証人に尋ねると、「はい」と答えた。

 「組合員は、車両の運転席側とか、車両の斜め前にいてビラを渡そうとしていたのでは?ストライキだから協力してくれと話しかけたのでは?前にいたのは、むしろ会社の人でしょ」との弁護人の尋問に証人は、「はい」と答え、結局は認めた。「何人くらいいましたか?5人未満ですか?10人いましたか?」との弁護人の尋問に証人は、「複数人」「5人くらい」「うーん」などと証言し、全ての現場を見ていないことから人数がわからないことが露呈した。

 反対尋問による証人の証言からは、車両の前に管理職が「ストライキで妨害されたんだ」と自作自演するための打合せを、12月8日金曜日のスト通告のあとに行っていたことがうかがえた。

 今回は、業務が妨害されたという「証拠」をつくるために、実際は仕事がないのに、「積んで出ようとした」と認めざるを得ないことが見えてきた。「ストライキが威力業務妨害」だとの検察の根拠は薄弱であることが明らかになった。


      
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