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  4. 2019.09.24
 
羽田ルート変更で 党都本部が街宣 危険性を訴え
住民無視の低空飛行

 国土交通省は8月7日、羽田空港の国際競争力強化と利便性向上、経済効果アップなどの理由から、これまで安全確保のために実施してきた離発着の「海から入って海に出る」という海上ルートを見直し、都心低空飛行ルート(新宿約1000b、渋谷約700b、大井町約330b上空を通過し羽田空港へ)の運航を来年3月29日から開始することで、東京都などが容認したと強調している。

 そして、11月には計画全体が決まるという重要な段階にあるため、新社会党東京都本部(福田実委員長)は9月9日に高田馬場駅前で「あなたの上空を旅客機が飛ぶ、止めよう計画」「騒音、落下物、事故から守ろう、住民の生活と安全」と書かれたビラを配布し、受け取った人にその内容を説明したり、代わる代わるマイクを握り訴えた。

 ビラを受け取った中野区在住の女性は、「私の住んでいるところも飛ぶので困る。安倍さんはおかしい、頑張って」と話した。

 都心の低空飛行については、今年3月に品川区議会が全会一致で「上空を低高度で飛行する新飛行ルート案を容認することはできない」とする決議をし、渋谷区からは「計画の見直し等を強く求める」という意見書が区議会議長名で国に提出されている。

 さらには、羽田空港のある大田区民は、戦前、戦後を通じて、@地域住民をも巻き込む飛行機事故、A騒音や安全の問題などで日常的に悩まされているなかで安全と住環境が確保されない限りは空港はいらないという決議を行い、羽田空港の沖合移転と、海から着陸し、海に向かって離陸することによって騒音問題を解決してきた経緯がある。

 こうした都民・区民の民意を無視して、経済成長を優先して一方的に都心低空飛行計画を推し進めることは許されるものではない。

一昨年9月に事故〜重さ4・3`落下物を示し〜
 高田馬場での街宣では、KLMオランダ航空のボーイング777―200型から一昨年9月に大阪市中心部の道路に落下した右主翼付け根付近のパネルの実物大を掲示して住宅地上空の危険性を訴えた(写真)。

 パネルは、縦横約107a、重さ4・3`cあり、大阪市北区の道路を走行中のワゴン車を直撃した。ワゴン車は屋根がへこみ、窓ガラスが割れたが、幸いにもけが人はいなかったという。

        
      
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