定期検査中の高浜原発4号機(福井県高浜町)の再々稼働を企む関西電力と、それに合意する高浜町に抗議して1月30日、関西や四国、東京の市民ら約70人が降りしきる雨の中で高浜原発と高浜町に抗議行動を行った。
関電は原発マネー問題も未解明でありながら、10月7日に特重施設未完成のため停止予定であるのに再々稼働に固執しており、市民の怒りは爆発した。
高浜町の森山栄治元助役(故人)から原発マネーである多額の金品が関電幹部20人に還流していたことが明らかとなって、八木誠会長が辞任に追い込まれている。
この日正午前、築3年の真新しい豪華な役場庁舎前に集まった市民は、「金まみれの関電に原発を動かす資格はない」と声を上げ、こぶしを突き上げた。
その後、町への申入れ書を女性会議の白井美喜子さんが読み上げ、担当課長に手渡した。申入れ書は、浜田倫三元町長(故人)も高浜原発建設に森山氏と共に深く関わっており、両氏の影響下で決めた原発運転同意を一端ご破算にし、再審議すべきとしている。参加者は、役場前でシュプレヒコールを繰り返して高浜原発に向かった。原発奥の音海の展望台から高浜原発北ゲート前までデモ行進し、「カネまみれの原発を動かすな!」「事故続きの高浜原発4号機再稼働反対!」「老朽原発は廃炉にせよ!」と訴えた。
主催者の「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」の木原壯林さん(若狭の原発を考える会)やオール福井の林広員さんらが北ゲートを開けさせ、2017年1月の2号機でのクレーンの倒壊事故や他8件もの事故、トラブルを指摘し、「貴社が私たちの再三の危険性指摘を無視して原発再稼働し、重大事故が起こった場合、それは貴職らの故意による犯罪であり許されるものではない」との申し入れ書を手渡した。
抗議行動の参加者は続いて怒りのシュプレヒコールを内浦湾にこだまさせた。関電は福井県警から市民の抗議行動の情報を知らされていたのか、抗議行動が始まる前、午前10時に高浜4号機再々稼働のボタンを押した。
なお、抗議行動には反弾圧を闘う連帯ユニオン関生支部からも労組員が複数参加した。 |