東京高裁が不当判決 中労委で勝利命令を
相鉄のバス事業の分社化で、労使協定で決めた在籍出向のバス運転士を強制的に転籍を断行、従わない組合員は「追い出し部屋」に閉じ込め、清掃作業、管理人等々に異動させ、退職にも追い込んだことは違法と訴えた裁判で、東京高裁は2月20日、原告の控訴棄却の不当判決を出した。
弁護士会館での報告会で、相鉄労組の高橋廣康委員長は「約6年間の裁判闘争だった。残念な思いもあるが、みんなの力で頑張ってきた。団結を大事にしていきたい」。弁護団から、「判決に怒りを感じる。企業の経営合理化を優先した」「裁判所は首切りには慎重だが、異動問題は鈍い」「労使協定を反故にした不当判決だ」だと判決を切り捨てた。
原告からは、「不当判決に言葉がでない。気持ちもトーンダウンするが、中労委で勝利命令を勝ち取りたい」と発言があり、最後に高橋委員長の団結ガンバローで、誓いあった。
判決に先立、相鉄労働組合員と家族会、退職者会、支援者たち500人は2月12日18時、横浜市に本社を置く相模鉄道本社ビルを取りまき、「不当労働行為はやめろ!労働協約を守れ」とシュプレヒコールを上げた。
高橋廣康委員長は、組合員と支援者を前にして、組合の決意と会社の横暴を糾弾した。支援組合からの連帯挨拶、国会議員も駆けつけた。福島瑞穂参院議員(社民党)は「働く者を見捨てるな。しっかりと相鉄本社は努力せよ」と熱い連帯挨拶をした。
強制配転された仲間から「苦しい環境に追いやられた実態」が報告された。のぼり旗を持った支援者が中央に集まり、一人ひとりが一言の激励を発した。京成労組退職者の会(千葉から3人が参加)も「頑張れ相鉄!一人じゃないぞ」と連帯した。
集会では、参加者が一つになり、裁判勝利を目指して閉会した。 |