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  4. 2020.05.12
 
スクラムユニオンひろしま
コロナ渦の休業補償 派遣会社に認めさせる

 新型コロナの感染拡大の中、外国人労働者にも多くの影響が出ている。特徴的には、帰国ができない、帰国したが日本に戻って来れないという問題が発生している。

 日立笠戸事業所(山口県)で働いていたフィリピン人技能実習生が実習を終え予定どおり帰国できたのは全体の3分の1程度。足止めとなった実習生の中に不安が広がった。

 取り急ぎ入管などと対応をしていたところフィリピン政府の支援で、2日後に全員が帰国することができた。

 島根県の村田製作所出雲工場では、従業員が新型コロナウイルスに感染した。その結果、消毒の必要性から工場が3日間閉鎖となった。

 2000名を超えるブラジル人労働者に衝撃が広がった。ひとつは新型コロナに対する恐怖感であり、休業に対する補償の問題であった。派遣会社との交渉によって、休業については80%補償することが確認された。同時に保育園などが休園となり、主に女性労働者が休んで子どもたちの面倒を見なければならなくなった。これについても、特別休暇制度を利用することが確認された。

 しかし、工場で働いても大丈夫かという相談がいくつも寄せられてくる。不安と心配が、そのような相談につながっているのだろうが、ユニオンとしては答えに苦慮している。

 今回の新型コロナによる労働者への影響は、08年のリーマンショックの時のように、一度に大量の派遣切りという形ではなく、じわじわと仕事がなくなり、時短、賃金カットという相談が大半である。今後は、雇止めや解雇という相談に変わってくるのではないかと考えている。
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