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2012.2.28
消費者からみたTPP(下)
日本企業にとっても おいしいISD条項
大野和興さん講演A

 TPPは、世界に冠たる日本の医療保険制度をなくせと言ってくる。まず自由診療をいれろ、ということでそこから日本の医療保険制度を崩していくことを狙っている。

 薬は、遺伝子組み換え食品と並んで米国資本の独壇場だ。最初の特許を持っているのは、米の製薬資本で、薬の利益はすべて米に還元するというマーケットの構造になっている。
 そこで日本の薬価基準を突き崩したいが、医療保険制度が邪魔になっているということだ。
 食の安全の非関税障壁は、TPPに入る以上は緩和すべきということで、交渉はどれだけ緩和させられるかということで行われるだろう。

  自由な投資の一点

 最後は一番問題になっている、投資する企業が相手国の政府を訴える権利を保障するISD条項について。投資の自由を阻害するのが非関税障壁ということだ。
 北米自由貿易協定(NAFTA)で、米の産廃業者がメキシコ政府を、同じく米の企業が、PCB規制でカナダ政府を世界銀行の紛争調停委員会に訴えて莫大な損害補償金をとったということがある。
 世銀の紛争調停委は、自由な投資を阻害しているかどうかの一点でしか判断しない。住民の健康や公害、環境汚染といった問題は関係ない。
 日本は農業や労働などの分野では全くの被害者の立場だが、世界に置き換えると“経済強国”。日本の企業にとってISD条項は、よだれが出るほどおいしい。
 そこで、加害国の国民として、世界の99%とつながって1%を包囲していくために、政府・資本にきちっと言っていく必要がある。そうでなければ、世界の民衆に顔向けできない。


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