3月8日は国連が定める国際女性デーであったが、日本ではバレンタインデーやハロウィン以下の扱いだ。いっそ、3月全部を女性月間とでも定めたら?
ところで英エコノミスト誌による2018年版「ガラスの天井ランキング」が発表され、主要29カ国中、日本は28位で韓国とビリ争い。
「ガラスの天井」とは、組織内で男性が優遇され、能力のある女性が要職に就けない状態をいう。このランキングは、女性管理職比率や所得の男女差など10項目のデータを基に計算される。
アベノミクスの5年間で女性就業者は200万人増えたがその多くは非正規で、企業の女性管理職比率は12%、役員比率は4%に満たない。
日本と韓国に特有な現象として30歳台を中心に、女性が離職して働く人が減る「M字カーブ」があるとされてきた。
だが15歳から64歳の生産年齢人口のうち、日本の働く女性は2600万人で、ほぼ70%が就労。5年間で6%の急上昇をみせ、米国やフランスの水準を超えたという。 安倍内閣のいう「女性の活躍推進」が功を奏したか?むろんそうではない。
例えば「生涯未婚率」(50歳時点で一度も結婚したことの無い人の割合)は女性で14・1%(2015年。男性は23・6%)と、5年間で男女ともに3・5%も増えた。
M字の底が上がったのは女性が結婚・出産にかかわらず継続就業するようになったからでなく、未婚者が増えたからで、少子化の原因もここにある。そしてその真因は雇用の劣化にある。
それらが改善されなければ少子化は止めようもない。
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