本年の流行語大賞は「ワンチーム」だと。トップテンのどれも政治色が希薄で情けない。昨年は「ご飯論法」が辛うじて入っていたが。そこで今年も消された標語を追ってみよう。
まずは「毎月勤労統計」。アベノミクスの成果水増しのために改ざんされたのでは、と新年早々国会は炎上した。
次いでMMT(現代貨幣理論=モダン・マネタリー・セオリー)。その主唱者の1人に「日本はこの理論に沿って金融・財政政策を実施している」と言われて財務省や日銀は大慌て。国会答弁で麻生財務大臣は「マネー・マネタリー…」と言い間違え、海外にまで恥をさらしてしまった。
「老後資金2千万円必要」。この指摘を含む金融審議会の報告書を麻生は「受取らない」としてタナざらしに。しかし消去するわけにもいかず、ネット上では今でも読める。桜を見る会の招待者名簿が受けた仕打ちよりはまだマシか。
「潜水艦体験搭乗」。米国の大統領が海上自衛隊の護衛艦「かが」を視察したんだから、オレだってこの位良いだろうってことか。麻生大臣、3度目の登場。
極めつけは「大型シュレッダー」。「身の丈」発言の萩生田文部科学大臣や、短時間勤務の障がいのある職員のせいにするアベやスガなど「逃げ切り反社会的勢力」をまとめてシュレッダーにかけてしまいたい。「よくもそんなことが言えますね!」(グレタ・トゥンベリさん)と。
グレタさんは国連気候行動サミットでこうも述べた。「あなた方が話すことはお金のことや永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり」。アベの成長戦略批判とも読める。
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