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  4. 2020.03.24
消費減税は悪か
金子勝氏に問う
 
 金子勝慶応大学名誉教授が『世界』の4月号でれいわ新選組の政策を批判している。金子氏と言えば早くから小泉構造改革を批判し、脱原発・地域再生型経済社会への転換を訴えてきた。筆者もファンのひとりだ。

 今回の論文では、れいわの参院選政策、とくに@消費税減税・廃止とその財源論、A原発即時禁止〜エネルギーの主力は火力、B「コンクリートも人も」を批判し、C産業政策が欠如していると指摘する。

 金子氏の批判するれいわの「政権とったらすぐやります 今、日本に必要な緊急政策」は、文字通り「緊急政策」であって、中長期政策としてのCの指摘は酷ではないか。金子氏の産業政策も実現には時間がかかりそうなものが多い。

 Aについては「自然エネの拡大」もれいわは掲げている。ただし「主力は火力」という表現は石炭を排するものとは読めず、金子氏の心配は共有できる。

 Bについては防災や水道・鉄道の国主導の整備を訴えて、とくに地方の防災や北海道などローカル線危機、水道民営化への動きに想い致せば腹は立たない。

 問題は@だ。金子氏が消費税引下げに反対なのはいぶかしい。中長期的に法人税や所得税の累進性を強化するなどの方策はむろん必要だが抵抗も強く「緊急政策」にはなじみにくい。安倍政権の国債発行は財界の利益や軍事支出の拡大に向かう。これを消費減税や公的住宅拡充、奨学金チャラ、最低賃金1500円の政府補償、公務員増、戸別補償等に使う、とれいわが言うのは国民の期待に反することだろうか。生まれたばかりのれいわを金子氏も協力し育ててほしい。

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