米韓合同軍は2月27日、軍事演習「キー・リゾルブ」を開始、米軍兵員2100人、韓国軍20万人超が参加し、3月9日まで続く。また野外起動訓練「フォール・イーグル」も並行して、米軍2万人以上が参加して3月1日から4月30日まで行われる。
朝鮮戦争の休戦状態下で米国との合同軍事演習自体が休戦協定違反であり、南北対立を煽るものである。これに先立つ23−24日、北京では米朝高官協議が行われた。デービース米特別代表はその後、ソウルと東京を訪問、「核問題を対話によって平和的に解決する6か国協議の再会に向けて有意義だった」と述べ、「南北関係の改善」を強調した。6か国協議では「朝鮮半島の検証可能な非核化」「北東アジアの平和及び安全」を討議しているにも関わらず、米日韓は「北朝鮮の非核化」を求めて、軍事同盟を強化している。東アジアでは「対話」と「戦争挑発演習」が同時進行している。
一方、3月26−27日にはソウルで第2回核セキュリティ・サミットが予定されている。第1回は2010年4月にワシントンで開催され、47か国が参加、日本政府は「核軍縮・核不拡散・原子力平和利用をいずれも重視し、核物質の管理を徹底し、産業界の意識を向上する」旨のナショナル・ステートメントを発表した。
国内措置として(1)発電所など原子力施設の警護体制強化(2)核物質防護体制の強化(3)放射線源の管理の強化を初め、(4)核テロ対策(5)核物質・放射性物質の輸出管理強化などを実施していることを報告した。しかし、これらの措置も3・11以後、無力化し、「セキュリティ」が誰のための安全なのかかが問われる事態となった。
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