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2014.08.19

ASEAN外相会議
アジア諸国の歴史観 孤立する日本




 
 ミャンマーの首都ネピドーで8月9日、ASEANプラス3 (日中韓)外相会議が開かれ、日本から岸田文雄外相が出席した。会議にはASEAN10カ国のほか、米、インド、ロシア、EUも出席、岸田外相は積極的平和主義と集団的自衛権の閣議決定の意義を強調し表明した。
 しかし、会議終了後10日に出された共同声明には日中が対立する東シナ海問題については全文削除、南シナ海の緊張状態をめぐる問題でフィリピンが提案した石油掘削などの行動の凍結は採択されなかった。


 岸田外相は個別会談も行い、米ケリー国務長官との会合では「米によるイラク空爆支持」を表明、中国の王毅外相とは非公式に協議し、日中関係の改善について意見交換した。「非公式」の意味は「歴史認識問題および防衛白書における『中国脅威論』など言動に自制が見られない」という中国側の認識、正式な接触の条件は整っていないという姿勢を反映している。
 さらに、韓国のユン・ビョンセ外相と会談したが、「旧日本軍慰安婦被害者問題の解決」を促され、「歴史認識」問題での対立を解消できず、11月に北京で開催予定のAPEC首脳会議で二国間首脳会議につながりにくい雰囲気で終わった。


 また、10日夜には朝鮮民主主義人民共和国のリ・スヨン外相とASEAN地域フォーラム会場で意見交換した。インドのスワラジ外相とは海上安全保障と経済分野で協力する方針で合意、ミャンマーに対しては105億円の円借款を供与すると決定した。

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