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2015.03.17

国際女性デー
利用される女性の「人権」



 国際女性デーの歴史は、ニューヨークで1万5千人以上の女性たちが平等や参政権を求めてデモをした1908年3月8日から始まっている。そして毎年祝うことを提唱したのはドイツのクララ・ツェトキンであった。


 80年代初めから戦争の続くアフガニスタンでは2010年の妊産婦死亡率は10万人当たり460人(日本は12年統計で4人)、女性の85%が非識字者、1人が産むこどもの数は平均6人、平均寿命は51歳である。
 背景に戦争、並行する誘拐・強姦・人身売買などの犯罪、貧困、児童婚、不衛生状態がある。さらに150万人以上の未亡人が存在している。01年に侵攻が始まったとき、米政府は「タリバンから女性の人権を守るため」を掲げた。しかし、それは弁明であった。親ソ政権だった70年代の「アフガン政権を打倒するためにタリバンやムジャヒディンを育成した」(ブレジンスキー元大統領補佐官)のは米国だったからである。


 そして去る2月、ガニ・アフガン大統領夫人のルラ・ガニ氏が初訪米、「米アフガン女性評議会」の名誉共同代表に指名された。指導部にはブッシュ元大統領のローラ夫人やヒラリー・クリントン氏も名を連ねる。ガニ氏は仏、米国で学位をとった女性だ。


 同様な動きは今、シリアに拡がる。1月、カタールで米国務省が支援する「女性の民主主義ネットワーク(WDN)」会議が開かれ、シリアの反政府運動の多様な女性グループの代表者が参加、「政権移行」憲章を採択した。


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