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2015.11.17
ベトナムに注がれる世界の目
海自が寄港合意



 ASEAN拡大国防相会議が11月3?4日、マレーシアの首都クアラルンプールで開かれ、ASEAN+米中の国防相が会談した。しかし、米政府が盛り込もうとした南シナ海での「航行の自由」の文言で一致できず、共同宣言は採択されずに閉幕した。会議に出席した中谷元防衛大臣はその後、ベトナムを訪問、カムラン湾の軍事施設を視察し、6日、フン・クアン・タイン国防大臣、グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長と会談した。
 会議は今後、海上自衛隊艦船の定期的寄港、領有権主張で緊張している南シナ海問題を念頭にしたベトナム海軍と共同訓練の実施などで合意した。しかし、共同記者会見はキャンセルになった。


 一方、同時期にベトナムを公式訪問した中国の習近平国家主席をチョン書記長は最高儀礼で待遇し、5日に首脳会談を行った。
 書記長は南シナ海領有権問題解決に両国が自制し、武力衝突を避け、国際法に従って紛争を解決するよう主張。習国家主席は海上の平和維持を確認し、紛争回避の「行動規範(COC)」の早期策定に協力を約束した。


 南シナ海に面したカムラン湾は南沙・西沙諸島まで600〜800キロ、フランス植民地時代から軍事拠点であった。太平洋戦争中には日本帝国海軍も使用し、ベトナム戦争中は米海軍・空軍が使用、1975年4月3日に北ベトナム軍が奪取、抗米救国戦争の完全勝利と統一を導いた。現在ではロシアの艦船が定期的に寄港、米艦船も停泊したことがある。


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