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2015.12.01
ベネズエラ・ボリーバル革命
米国の干渉は続く



 ベネズエラのマドゥーロ大統領は11月19日、「米国との外交関係を再検討する」と述べた。今年3月にオバマ大統領が「米国の脅威」として大統領令を発し、制裁を課したのに続き、11月6日には米南方軍ジョン・ケリー司令官が米によるベネズエラの領空侵犯を認めた。
 さらに17日、米国家安全保障会議(NSA)がベネズエラ石油公社(PDVSA)のコンピューターをハッキング、総裁をはじめ1万人以上の従業員のEメールや通信を長年にわたってモニターしていた事実が暴露された。
 両国関係は99年のチャベス政権発足から悪化、2010年から双方が外交官を引き揚げている。新自由主義反対政権による石油資源の国有化と米多国籍企業の既得利益との衝突である。


 2002年4月には2日天下に終わったものの反チャベス・クーデター、10月には暗殺未遂と同時に右派勢力主導「石油スト」がかけられた。当時、米通信会社がPDVSA社のITデータを管理、この間、労働者は石油輸送を手動で対応しなければならなかった。
 04年には大統領罷免国民投票、結果は大差で否決されたが、その後も麻薬問題やコロンビア国境地帯での紛争、国内右派勢力による街頭での暴力事態、独占企業による買占め・サボタージュなど「経済戦争」が仕掛けられている。
 隣国ガイアナとの間には旧英植民地主義が残した領土問題があり、米エクソン・モービル社はそこに埋蔵される石油に関心をもつ。


 この情勢下で12月6日、国会議員選挙が行われる。


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