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2016.07.26
韓国にTHAAD配備
新たな緊張と対決の始まり



 韓国国防省と在韓米軍は米最新鋭ミサイル防衛システムである終末高高度防衛ミサイル(THAAD=サード)の韓国内(慶尚北道星州)配備を決定した。韓国政府は「ロシア・中国に向けたものではない」「北朝鮮の脅威から米韓同盟の軍事力を守る」としているが、ロ・中両国は繰り返し反対を表明してきており、対抗措置を策定するとしている。
 一方、米軍は韓国周辺に原子力空母打撃軍ジョン・ステニスおよびロナルド・レーガン、原子力潜水艦ミシシッピ、オサン空軍基地にF16戦闘機を配備し、朝鮮民主主義人民共和国を第一の攻撃目標として8月予定の米韓合同演習に向けて動き出している。米リバランス戦略は強化の一途である。


 ロシア政府は「ロ・中の核抑止力を弱めるという米グローバル戦略の一環」「韓国軍を指揮しているのは米軍である」と捉えている。極東で軍備を強化する方向であり、中国政府は、一貫して「朝鮮半島の非核化と地域の平和と安定」を要求しており、サード配備を「直接的な脅威」「中韓関係を悪化させる」とし、「伝統的な中朝友好」を強調している。また、朝鮮は11日、「物理的対抗措置が実行されるだろう」と警告した。


 他方、韓国の世論は安全がいっそう脅かされることになる計画に不安を持ち、地元住民や市民団体は反対している。なぜ人口密集地域か、軍事的効用性があるのか、撤回して欲しいと主張している。
 地政学的に米ロ中という核保有国の対決構図で、地域紛争を超える危険性を持っている。

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