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2016.09.13
第6回アフリカ開発会議
支援という名の資本輸出



 第6回アフリカ開発会議(TICAD6)が8月27、28日、ケニアで開かれ、安倍首相が出席した。 TICAは Tokyo Innternational Conference on AfricanDevelopment の頭文字をとったもので、日本主導でアフリカの「発展」と「安定」のために官民挙げて支援し、成長力を取り込む投資を促進する取組みである。
 安倍首相はアフリカ諸国に投資拡大を表明するとともに日本の国連安保理常任理事国入りを含む国連改革について提携を呼びかけ、28日の記者会見では「日本を代表する企業が大挙して可能性に満ちたアフリカを訪れ、成果をあげた」と述べた。
 商業新聞は「良質な支援で中国と差別化」と論評し、アフリカ諸国と戦略的な関係を構築し、先行する中国企業を上回り、対抗していくと報道した。
 安倍首相の「21世紀最大のフロンティア」「民間の活力」という表現には「感染症対策や人材育成」の重視と言いつつも、エボラ出血熱などの病気の蔓延やテロ・治安を事業のリスクと見なし、アフリカ諸国民の真の意味の「発展」支援からはほど遠い意図が隠されている。
 さらに日本政府の「ソマリア沖海賊対策」「ジブチの自衛隊基地」「南スーダンPKO活動」は米世界戦略と一体化し、天然資源と市場を支配する覇権の確立の一端を担っている。
 アフリカの抱える深刻な矛盾と低開発の苦しみは数百年の植民地主義と現代の新植民地主義、新自由主義の歴史的結果である。 

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