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2017.03.07
エクアドル
小さな国の大きな達成



 
 エクアドルで2月19日、大統領および国会議員の選挙が行われた。98・5%開票で与党の左派パイス同盟のレニン・モレノ候補が39・33%、野党ギレルモ・ラッソ候補が28・19%を得票した。選挙法(得票率40%以上、次点候補者に10ポイント以上の差)に従い、4月2日に決選投票が行われる。
 国会は与党・共闘勢力が137議席中79議席、単独過半数を獲得した。同時に行われたタックス・ヘイブンに関する国民投票(=公職にある者および公務員の租税回避地に富の保持禁止)提案については、92・8%開票で賛成54・98%、反対45・02%であった。
 11カ国・47人の国際選挙監視団は「選挙は公正で透明」であったと発表した。投票前日に国会議長に爆発物が送り付けられ、与党本部事務所に爆破予告があるなど不穏事態もあった。

☆ 07年1月にコレア政権が成立して10年、この間「良い暮らしぶり」運動が展開され、法人税増税・高額所得者の脱税減を通じて社会政策が優先されてきた(=「市民たちの革命」と呼ばれる)。極貧率は半減、医療・教育・スポーツ・障がい者支援・住宅政策が推進され、労働法が改正された。07年以前に地域最低だった平均寿命は、15年に男性73・5歳、女性79歳(WHOによる)まで伸びた。米軍基地も撤退させた。

☆ 80年代からの新自由主義政策で300万人が国外移住、銀行危機と00年の通貨スクレのドル化で口座は凍結、預金者への返済額は半値にされ、国民は長年、苦境の中にあった。

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