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2017.10.03
国連改革 
必要、だが押しつけであってはならない



 
 第72回国連総会が始まった。トランプ米大統領は9月18日、国連改革に関する会合を主宰、官僚主義を批判し、米分担金の削減を求めた。
 一方、翌日の演説ではイランのテロを支援する「北朝鮮はならず者独裁国家」と名指しし、「核合意は最悪の合意」と呼び、朝鮮については「完全に破壊する」、ベネズエラについては「腐敗した社会主義独裁国家」と述べた。


 ワルストローム・スウェーデン外相は「あのような演説をすべきでなかった」、メルケル独首相は「軍事的解決は全く不適当」と批判した。ロウハニ・イラン大統領は、「核合意の破棄は国際社会の外交協議を弱体化させ米国の損失」となると述べ、世界は紛争と軍事に向かうことになると警告した。イランのザリーフ外相は、これまでにも米政府は国際社会の要求や決定を守らないことから予想外ではない、「内容のない愚かなスローガン」と語った。
 アレアサ・ベネズエラ外相は記者団に対して「国連は平和と国際法の本部であるはずなのに米大統領は他国を破壊すると話している」と批判、ロドリゲス・キューバ外相は「前代未聞の演説だった。主権の平等を基本にした国連を完全に無視した侵略的、覇権的、公然とした帝国主義的演説であった」と語った。米・キューバ関係は、原因不明の「米外交官の身体症状」の報復から在米キューバ大使館の外交官が追放されたり、在ハバナ米大使館の閉鎖も検討されるなど悪化しつつある。
 国連改革は必要だ。だが、米政府好みの一方的改革であってはならない。


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