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2017.11.14
米ロ核戦力競争 
両国ともに演習



 米戦略軍(STRATCOM)は10月30日、戦略核戦力演習「グローバル・サンダー」を開始、全地球攻撃兵器と対ミサイル防衛兵器を展開させた。太平洋上にはB2ステルス爆撃機を派遣した。米戦略軍のマグワイア報道官によれば、同演習は地球上のどこでも、いつでも必要に応じて敵と対峙できる統合力を示す目的で毎年行われ、戦略的抑止力、宇宙空間ならびにサイバー空間での作戦、電子戦、グローバル・ストライク、ミサイル防衛および情報活動を含む統合指揮計画を通じて出される責任を果たそうとするもので「核の準備態勢」に重点が置かれている。定期訓練と同時に新たな兵器システムのテストも行われた。


 同日には、ロシアの戦略爆撃機が日本海と西太平洋の公海上空を飛行中に日米の戦闘機が並行して飛行した。米軍はF18戦闘機、航空自衛隊はF15、F4およびF2を発進させた。
 一方、ロシアは10月26日、核戦力を構成する3要素である戦略ミサイル軍、北方艦隊と太平洋艦隊所属の原子力潜水艦および戦略航空軍の統合演習を行い、カムチャツカの目標地点に向けて4発のICBMを試射した。プーチン大統領もこれに参加した。ロシア上院国際委員会のキスリャク副委員長によれば「米ロの演習には差がある。われわれ(ロシア)の演習は自国の安全保障に向けられているが、米軍は潜在的敵に多様な働きかけを行う訓練のようだ」と述べた。

 複数の同盟関係が交錯する北東アジア地域の緊張は、特定の2カ国間にとどまらない性格をもつ。


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