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2018.1.16
イージス・アショア導入で日本はより脆弱に
周辺国の見方



 政府は12月19日、2023年の完成をめざしてイージス・アショア弾道ミサイル迎撃システムを導入することを決めた。これは洋上のイージス艦の機能を陸上に移し、レーダーで常時監視し、目標物を探知・識別し、宇宙空間を飛翔中(ミッドコース)にSM3ブロック2Aミサイルで迎撃するというシステムだ。秋田県の新屋演習場と山口県のむつみ演習場に設置の計画で、ルーマニア、ポーランドに次いで世界で3番目となる。


 ロシアは、配備について17年3月の日ロ防衛会談でも、11月の日ロ外相会談でも懸念を示した。さらに日本に憲法9条がありながらも15年の安保関連法によって集団的自衛権が承認されたこと、非核三原則見直しが表面化して自前の核兵器獲得の可能性のあることに警戒している。イージス・アショアは日米共同で運用されることから米ロ間の中距離核戦力全廃条約(INF)の空洞化も意味している。
 さらに日本政府が射程数百キロの巡航ミサイル・トマホークを導入することを検討、ロシア南部まで射程に入ることから日ロ関係が複雑化すると見ている。領土問題・平和協定締結・貿易経済協力関係に悪影響があり、また報復的攻撃の対象になりうると指摘している。


 中国は、日本が「北朝鮮脅威」を口実にミサイル防衛計画を再加速させていると見ており、このシステムが攻撃的兵器になりうる点、サードの性能を上回る点、さらに歴史的観点から、日本の軍事・安保の動向を注視するとして警戒している。




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