新社会党
  1. トップ
  2. 週刊新社会
  3. 世界の動き
  4. 2019.02.26
2019.02.26
27兆ドル超
米責務、史上最大

 米財務省は2月12日、米負債総額が22兆12億ドルに達し、過去最大と発表した。債務額はトランプ政権が1年前に1・5兆ドルの減税を行ってから速度を増しており、今年2月だけで300億ドル増えた。USAトゥデイによれば、財政状況は「持続不可能なばかりでなく、米市民の経済的安全保障を破壊しており」、政府債務増大の理由は「歳入と歳出のミスマッチ」と説明、高齢化・医療費・金利支払いの増加・税制改革の失敗を原因としている。

 また昨年発表された2018会計年度の財政赤字は17%増、7790億ドルに膨らみ、連邦法人税率を35%から21%に引き下げた影響で法人税収は前年度比22%も減少した。歳入減は19会計年度以降も続く。米議会予算局(CBO)は、19年度の財政赤字は9800億ドル、20年度には1兆ドルを超えると予測している。また輸入が増え、貿易収支も悪化、「双子の赤字」状態だ。この状況下で米中産階級は収縮しており、ブルッキングス研究所は「成長し、繁栄する中産階級はもはや自動的に生まれない」と言う。

 昨年末から続く連邦政府機関の一部閉鎖による職員の無給状態は中断されたが、議会で与野党が対立していたメキシコ国境の壁の建設問題が解決したわけではない。野党・民主党は国境の壁は費用がかかるだけで、その建設で不法移民を防止することはできないと強硬に反対している。一方のトランプ大統領は、「この国には金がある。一部を使う。この壁は絶対必要だ」と主張している。
 ↑上にもどる
一覧へ
TOPへ