昨年のシンガポールでのはじめての米朝・朝米首脳会談から260日後、トランプ米大統領とキム・ジョンウン朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長との第2回の首脳会談がベトナムのハノイで2月27、28日に開かれた。大統領は、両者は「非常に特別な関係」と述べ、委員長は「最善をつくす」と述べてあいさつした。
トランプ大統領はエアフォース・ワンでノイバイ国際空港から、キム委員長は列車でランソン省ドンダンからそれぞれ入国した。開催国を引き受けたベトナムでは「ビッグイベント」であり、市民の間には歓迎ムードが拡がった。各国の取材者は3000人と発表された。
シンガポールでは、@新たな両国関係、A朝鮮半島の恒久的平和体制、B朝鮮半島の完全な非核化、C朝鮮戦争時の米兵の遺骨返還について合意された。合意以降、米政権側は「非核化は急がない」「経済協力に前向き」の態度を表明し、制裁緩和を示唆している。朝鮮半島では昨年、南北関係が進展、「板門店宣言」(4月)「軍事分野合意書」(9月)「平壌宣言」(10月)が合意され、死と隣りあわせだった情勢が平和と繁栄に向かって急速に転換した。自主的平和統一は現実的に動き始めている。
一方の安倍政権は「北朝鮮への人道・経済支援凍結」、国連機関を通じた支援に「日本の拠出金は使わない」方針だ。現実的な日朝関係のロードマップである、「日朝平壌宣言」(1990)「ストックホルム合意」(2014)も実行していない。 |