縄文人による「美のはじまり」。国宝の土偶である全5体が集結した。およそ1万3千年前から約1万年続いた縄文時代。そこで作られた土偶の多くは、女性の姿をしている。
国宝の土偶5体。
「縄文の女神」―山形県舟形町
「中空土偶」―北海道函館市
「縄文のビーナス」―長野県茅野市
「合掌土偶」―青森県八戸市
国宝の土偶に、さらにもう一つ、「火焔型土器」―新潟県十日町市の存在感は圧巻だ。特別展、「縄文」 1万年の美の鼓動は命の力がみなぎっている。
縄文時代、狩猟や漁撈、採集が縄文人によって営まれていた。日々の暮らしのなかから作り出された様々な道具は、生きる力と神秘性を備えている。
「縄文の美」をテーマにした本展では、縄文時代の草創期から晩期まで、日本列島のあちこちで育まれた縄文人の生活と祈りを道具のなかに見いだすことができる。
時と空間を超えて古の世界に入り込み、自然と命の共存を追い求めた縄文時代に想いを馳せる。それは現代の喧噪のなかで心をすり減らした日常生活に、何か一服の滋養を与えてもらった気がする。
日時 9月2日(日)まで
場所 東京国立博物館 平成館 上野駅
電話03(5777)8600
観覧料・一般1600円
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