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2018.11.20
関電が強行 〜高浜3号機再々稼動〜
33年の老朽で危険なプルサーマル
 
  関西電力は高浜原発3号機(福井県高浜町)を11月7日、多くの市民の反対の声にもかかわらず、再々稼働を強行した。3号機は運転開始から33年を経た老朽原発で、8月3日から定期検査で停止中だった。

 この間、いつもは午後5時までいっぱいに引っ張っての稼働だったが、再々稼働に反対する市民が現地に12時半集合を予定していたのを見越してか、この日は午前11時に稼働を強行した。しかも、警官隊に固く守られての再々稼働だった。

 さいなら原発びわこネットワークのアピールをする中井節子さんは、「午前11時に再々稼働したというが、私たちは関電に騙された。私たちは何も悪いことはしていない。平和な世の中を作ろう。原発をなくそう」と訴えた。

 また、京都府京丹後市にある米軍]バンドレーダーに反対する京都連絡会共同代表の白井美喜子さんも「反基地闘争と結合して闘おう」と呼びかけ、京丹後市で「反原発蕎麦屋」を営む元国労組合員は、「新しい時代を切り開くのは、ここに集まった年寄りだ!」と、檄を飛ばした。

 青年のラッパーは、「若い人が来ないなんて嘆かないで、かっこいい大人になろう」とラップ調で訴えた。

  主催者を代表して「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」の木原壯林さん(若狭の原発を考える会共同代表)は、「関電が私たちの再三の危険性指摘を無視して原発を稼働し続けて、重大事故が起こった場合は、故意による犯罪であり、許されるものではない」と指摘。

 さらに木原さんは、「関電は今日、高浜原発3号機の再々稼働を強行したが、来年になると高浜1号機は45年を超えて、日本で初めての老朽原発を再稼働しようとしている。絶対に阻止しなければならない。阻止できれば高浜はあと7年で廃炉だ。2033年に若狭から原発をなくせる。そのためにはもっともっと大きな運動をつくろう。現地で全国集会をやろう」と訴えた。

 関電の“おかげ”で午後5時まで粘る必要がなくなった行動参加者は、いっせいに地元高浜・おおいの町に数千枚の老朽原発再稼働阻止のチラシ配布に出かけた。

 高浜3号機は福井地裁の再稼働を認めない仮処分決定が取り消されて16年1月に再稼働したが、大津地裁の仮処分決定で停止。大阪高裁が運転を認める決定を出して昨年6月に再稼働、今年8月から定期検査に入っていた。福井県内で運転中の原発は高浜3号機を含めて4基(高浜4号機、大飯3、4号機=おおい町)となる。

 高浜3、4号機はウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を通常の原子炉で使用する危険度のより高いプルサーマル発電だ。

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