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  4. 2019.04.30

衆院補選 沖縄3区
屋良さん圧勝 


『新基地反対』全面に

 夏の参院選の前哨戦として注目された衆院2選挙区の補選は、自民現職の死去に伴う大阪12区で日本維新の新人の藤田文武氏(38歳)が自民新人ら3氏を破り、沖縄県知事に転出した玉城デニー氏の衆院議員失職に伴う沖縄3区は辺野古新基地建設反対を真正面に掲げたフリージャーナリストの屋良朝博氏(56歳)が自民新人の元沖縄・北方担当相・島尻安伊子氏(54歳)に圧勝した。

 2012年末の第二次安倍内閣発足以降、自民が国政補選で敗れたのは不戦敗だった16年の衆院京都3区補選を除いて初めて。投票率は大阪12区が47・00%。沖縄3区は43・99%で屋良氏7万7156票(得票率56・5%)、島尻氏5万9428票(同43・5%)だった。

 屋良氏は、埋め立て反対が7割を超えた2月の県民投票の結果を無視して工事を強行する安倍政権への批判を前面に玉城県政を支える「オール沖縄」勢力が支援し、国政野党4党首もそろって現地入りした。屋良氏は、「新基地を建設せずとも米海兵隊の運用見直しにより、米軍普天間飛行場の全面返還は可能」と訴えた。

 屋良氏は沖縄県北谷町出身でフィリピン国立大を卒業後、沖縄タイムス社入社、編集兼論説委員、社会部長などを歴任。2012年に退職し、フリージャーナリストに。シンクタンク「新外交イニシアティブ」評議員も務める。

 安全保障が専門家の屋良氏だが、沖縄タイムス社時代は社会部で障がい児教育を追った連載を手掛け、公約でも、離島の身体障がい児は親元を離れ本島へ、本島内でも遠隔地の支援学校へ通う子どもたちがいるとして「障がい児も地域の学校へ」と訴えた。

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